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留学生活の準備
現地の文化や習慣
アメリカの生活習慣には、地域や個人によって異なる部分もありますが、日本とは大きく異なるものが多々存在します。
食文化の多様性
アメリカは多民族国家であり、様々な文化的背景を持った人々が暮らしています。
そのため、アメリカの食文化も多様で、ハンバーガーやステーキ、ピザなどのファストフードが一般的ですが、地域によってはシーフードやBBQなどの伝統的な料理が人気があります。
味付けに関しては、所謂大味が多く、日本の料理のように旨味を出す味付けではありませんが、この大味が病みつきにもなります。
アメリカは移民の国であり、世界各地からの移民が多数暮らしています。
そのため、アメリカの食文化は多様で、イタリアン、メキシカン、アジアン、中東など、様々な国の料理が広く受け入れられています。
特にスペイン語は、アメリカでは英語の次に多く話されている言語で、それだけスペイン語圏からの移民が多いということもあり、メキシカンフードは、一般的に人気の高い食文化です。
他に、どこに行っても見かけるとと言えば、中華料理のデリバリーです。
アメリカの中華料理は、中国の人から言わせると、チャイナタウンにあるもの以外は、アメリカナイズされたもので本国にはないようなメニューと言っていましたが、それでも一般的にアメリカ人が中華料理の配達を注文するのも少なくはありません。
またどんな危険な地域に行っても、鉄格子や強化ガラス越しに中華料理のデリバリー屋は店舗を構えています。それくらい、中国人には世界中のどこでも生きていけるバイタリティーがあると言えます。
メキシカンフードとチャイニーズフードは多く見かける筆頭ですが、私がアメリカで魅了された外国料理は、ベトナム料理の中の麺料理であるPHO(フォー)です。
ライスヌードルと言われる、日本の讃岐うどんに似た外観ではありますが、白が若干薄くなった感じの麺。
スープは非常にさっぱりしていていて、香草やライムをスープに混ぜ、お好みでスリラッチャというスパイシーソースや味噌を入れたりして食べます。
ベトナム料理屋のメニューの一つとしているレストランもあれば、PHOの専門店として店を構えているところもあります。
PHOは値段も手ごろだし、回転率も速いことから行列ができても直ぐに席は空きます。
極めつけは、ベトナムアイスコーヒー。
甘いコーヒーが苦手な人は飲まないかもしれませんが、練乳が入っています。
練乳が入ったコーヒーカップに熱いコーヒーを淹れている状態で、氷の入ったグラスと一緒に来ます。
コーヒーが淹れ終わったら、かき混ぜると、カップの底に沈んだ練乳と混ざり、日本のジョージアが出しているMAX COFFEEのような味になります。
それを氷の入ったグラスに注ぎ、アイスコーヒーとして飲みます。
アメリカンコーヒーと比較すると濃いコーヒーなのでそれなりに甘いコーヒーが好きな人は、気に入ると思います。
ファストフード文化
アメリカはファストフードが非常に普及している国です。
ハンバーガーやフライドポテト、ピザ、タコスなど、手軽に食べられるファストフードが多数あります。
また、ドライブスルーで注文して車の中で食べる「カーフード」という文化もあります。
私が渡米したばかりの頃は、マクドナルドのような出来上がっているものを直ぐに出すというファストフードの言葉の所以になったファストフードばかりでしたが、米国生活後半からは、注文してから作るファストフードが人気を博してきました。
バーガーもマクドナルドのような冷凍パティを使用せず、フレッシュで肉厚になっているパティを使用するファストフードバーガーを目にするようになりました。
近所にあってよく言ったのがFIVE GUYSと呼ばれるバーガーチェーンです。
当時の特徴がメニューにハンバーガーかチーズバーガーの2種類しかないというところと、待っている間、店内でピーナッツ食べ放題というサービスがあるところです。
店内のデザインも赤と白の二色に統一され、シンプルそのもの。バージニア州で始まった片田舎のバーガー屋ですが、今では数多くの店舗を運営しています。
次にメキシカンのファストフードとしてタコベルというチェーン店がありました。
タコスやブリトーなどがマクドナルドのように直ぐに出てくるチェーン店で、値段も手ごろで必ずKFCの隣に店が構えてありました。
ヤム・ブランズ(Yum! Brands, Inc.)という企業が、タコベル、KFC、ピザハットというブランドを所有しているのが、隣接させることで、お客の取りこぼしがないような戦略なのかもしれませんね。
ちなみにヤム・ブランズ(Yum! Brands, Inc.)は、1997年にペプシコの子会社として設立しました。
私が住んでいた地域では、タコベルが唯一のメキシカンのファストフードでしたが、チポトレというライバルが現れました。
1993年に創業という割と若い企業ですが、創業初期の1998年から2006年まではマクドナルドが出資をしていました。その出資で成長を遂げ、2006年にマクドナルドからの独立を果たします。
2008年以降にさらに成長を拡大し今に至ります。
私が通い始めた時期は、ブリトーしか食べていません。
FIVE GUYS同様メニューが少ないのが特徴でした。基本的にはブリトーに入れるミートを決めて、他に何を入れるかをして指定くSUBWAY方式。
それを目の前でトルティアでラップしてくれます。
この中に詰まっている量が大量で、包み切れるのかというほどぱんぱん。
この量の多さがアメリカで受ける秘訣。
北米は、バーガーチェーンがたくさんあるのが特徴です。
私がアメリカにいたときは、もちろんマクドナルドが規模的にも売り上げ的にもトップでしたが、当時のアンケートでアメリカに住む人がアンケートで、一番好きなバーガーチェーンを聞かれたときにトップだったのは、トップ10にようやく入るくらいのウェンディーズでした。
ウェンディーズの特徴は、パティが正方形である点です。
どのバーガーチェーンもパティは丸いですよね。
あとは、唯一かどうかは分かりませんが、サイドメニューでチリがあるところ。
サイドメニューでチキンナゲットやポテトというのはどこにでもありますが、チリがあるファストフードは、ほとんど見かけません。
味音痴の私には、マクドナルドもウェンディーズも味での差別化を伝えることができませんが、アメリカ在住の人の洞察としては、ウェンディーズに軍配が上がりました。
参考までに、私がビール営業をしていた時に、消費者の方に、「なぜバドワイザーやクアーズというブランドが人気があるのですか?」という質問をしたことがあります。
すると、多くの方が、「そこにあるから」というのと「自分の父または祖父が飲んでたから」という理由が多かったです。
つまり、モノが売れる理由はシステムと世代を超えた記憶に理由があるということです。
例えば、日本のレストランですとビールがブランドで縛られているレストランが多いですよね。
アサヒを販売しているレストランがキリンもサントリーも扱っているという例は、あるかもしれませんが多くは見かけないと思います。
ただアサヒビールを好んで飲む人が、たまたま入ったレストランにキリンビールしかなかったとしても、アサヒビールがないから他の店に行くということは殆どありません。
それと同様、バスケ観戦に行ったアリーナで自分の普段飲むクラフトビールの取り扱いがなくBud Lightしかないとしても、Bud Lightを注文するのです。
このように「それしかないから」作戦は功を奏しているわけです。
次に2世代にわたるマーケティング。
これは、特に口から入るものを売っているブランドであれば有効です。
北米にいた頃、北米の方は一般的には先進的なものへの適用能力は日本以上にあると思います。
しかし、殊、口から入るものに関しては保守的です。
経験がないものを試す場合、例えば、初めてビールを飲むとき、どんな味かが分かりません。
そういう不安を感じる時は、一度でも見たことのある記憶の片隅にあるものを試してみるものです。
それが、両親や祖父母が食していたものです。
初めて試すブランドが身内がよく食していたものだと、信頼を置けるわけです。
この初めての味のブランドが、のちの人生で長く自分と生き続けるブランドになる確率が高いです。
もちろん、人生の途中で他のブランドに移ることは普通にありますが、また歳を重ねて、ふと昔を振り返るときに、当時の味を懐かしむ時期は来ます。
総合的には、「初めての味」を獲得したブランドが勝つと思います。
私は納豆や即席ラーメンが大好きです。
初めての納豆は「おかめ納豆」(オレンジのパッケージ)で初めての即席ラーメンは「サッポロ一番味噌ラーメン」です。
人生の途中で色々な納豆を試しましたが、結局オレンジの「おかめ納豆」に戻っていますし、「サッポロ一番味噌ラーメン」以外はなぜかリピートできない。それくらい保守的なんですよね。
ファストフードの話から多少話題がそれましたが、北米には、健康食も含めて様々なスタイルの食のニーズに応えられるような環境が揃っていることは知っていて損ではないと思います。
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