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転職相談で思う3ステップ
危うく見逃すところだった。
「転職の相談に乗ってください」、と前職取引先から古いスマホへの通知。たまたま充電してデスクの上に置いてあったから気づいたが、そうでなかったら見逃していただろう。何年ぶりだろう。アプリからレスしつつ会社のメアドを伝え、そちらでやり取りをしてビデオ会議をすることになった。そんな今回は転職の話。
転職活動の背景
数年ぶりに会った元取引先は大手日系企業に勤務。現在は地方に家族を残して東京で単身赴任中。地方に戻りたいのだが、地方のポジションは自分に向いておらず、外資ITならリモートワークも出来そうだし、自分のキャリア的にも成長出来るのではとのことで転職の検討を始めたらしい。前職の知り合いと相談したところ、社風も含めて前職も現職も知っている私とも話してみてはと提案されてコンタクトしてきたらしい。
外資とはそもそも多いのか。経済産業省の調査によると令和元年の時点で日本に5,748の外資系企業が存在、日本人の就業者比率は0.76%(132人に一人)らしい。日本の人口が約1億2,500万、就業者数が6,733万人、その内の51万人が外資に勤めていることになる(ソース1、ソース2)。
私は日系企業でキャリアを開始、海外を経験して帰国。その後、二人目の子供が生まれるタイミングで全くの異業種である外資ITに転職した。現在ちょうど9年が過ぎて、10年目が始まったところ。社風も含めて話せることはある。
社風に合う、合わない
会社に合う、合わないは日系、外資を問わずあること。中でも自分が働くチーム、そして上司との相性は大切だ。そう言う意味で前職の最初の上司は私のHiring Manager(採用責任者)でもあり、尊敬する人だが、チームの空気も含めてとても良かった。右も左も分からない中途の人間を皆とてもフレンドリーにサポートしてくれたことを思い出す。外資だけど、日系企業に空気は近かかったのが想定外だったぐらい(営業部隊は原則スーツ、勤務時間はフレックスでないなど)。
その時点では特に将来を見据えていた訳でもなく、まずは一年この新しい環境で生き延びてみようと無我夢中だった。その内、今の会社から声がかかり、また未知の業種に転職。そこでも「とにかく最低一年でも」との思いで仕事をしている内に外資の世界10年目にやってきた。
自分のキャリアに責任を持つ
私が接してきた限りでは外資で働いている人は、日系企業に勤めている人と比べると、自分のキャリアに対して責任を持っているように感じられる。日系にいた時、社内でどの程度いけるのか見えたように感じたが(次はあのポジションで、このぐらい昇給してなど)、究極的に異動先は人事判断。「半沢直樹」の世界はそこに成立する。
外資は各自の「手に職」感が強い。自分のスキル、強みはどこにあるのか。それをどのように上司その他に売り込んで自分の存在意義を認めさせるのか。この辺りをきちんと俯瞰して、必要に応じてきちんと言語化出来る人が外資で成果を出すように感じる。
外資ITで起こり得るビックリは、唐突に自分のポジションやチームが会社の意向でなくなること。開発していたプロダクトの意向、日本市場を見据えた戦略の変更など原因は様々だが、そんなことが起きた時も慌てず騒がず次のポジションに滑り込めるか(あるいは引っ張ってもらうか)などの打たれ強さは身につくかもしれない。
転職すべきか否か
その他にも外国語の必要性の有無(ポジションによる)など細かな質問がいくつかあったが、元取引先へのアドバイスは次の3点だった。
1. 転職に向けて優先順位を決める(収入、働く場所、やりがいなど)。
2. 自分のキャリアの棚卸し。スキルを見つめ直し、自身のキャリアストーリーを持つ。
3. LinkedInに英語のプロフィールを作成する。そして転職サービスにもいくつか登録する。
転職するか否かの判断はオファーをもらってから悩めば良いこと。それまでプロフィールを添削し、様々なリクルーターと話して自分のストーリーが通ずるのか、自分の条件が通じるのか、色々と試してみるのが吉である。
前職も現職も社外のリクルーターを使わないので、直接応募するか、社内の人間に紹介してもらうか、LinkedInなどを通じて社内リクルーターに見つけてもらうが吉。インタビュープロセスに進める可能性が一番高いのは「社内の人間による紹介」だ。
そんな元取引先の相談に乗った日の午後、受信ボックスに以前、同じプロジェクトで親しく仕事をした仲間が社内で全く業種の異なるポジションからオファーを受けて異動するという連絡があった。彼は長いこと準備をし、社内ネットワーク構築その他を進めた上での快挙。素直に嬉しく、おめでとうのメールを送る。
私もきちんとしないとな。