神はサイドに宿る
「肉の万世」に行ってきた(笑。
今年の3月に、惜しまれつつも閉店した本店が、いつの間にか場所を変えて営業を再開していたのだ。
「万世」といえば、神田・秋葉原界隈で、ちょっと贅沢にお肉を食べたい時などに訪れる、子供の頃からの憧れのレストランという印象がある。
実際、実家の藤沢から秋葉原の電気街へ連れてきてもらった際は(子供にはビデオテープくらいしか買えないのだが・・)、そこで食事をさせてもらうのが、何よりの楽しみだった。
薄情なもので、大人になって、神保町に店を構えてからは、1度も行っていない。
「いつまでも、あると思うな〜」は、店についても言える事なのだ。
ところで、
こういった、メインの品の決まっている所では、僕の場合、それそのものよりも、サブの品、いわゆる「サイドメニュー」の方が気になる事が多い。
早く出来る、ちょっとしたつまみや、オニオンリングなどの、メインにはならない一品の方が、むしろ心をくすぐられる。
なんなら、それとビールだけで過ごしたいくらいだ。(怒られるかな・・・)
それに、
こうした、メインメニューのしっかりしている店は、外れなくサイドメニューも美味しい場合が多い。手抜かりなし。まさに「神は細部に宿る」だ。
さて、
BAR の場合、食べ物を主体としている訳ではないので、メインと言われると、それは「お酒」ということになる。
するというと、食べ物のメニューは全てサブ、サイドメニューということになる。
「神が宿る」とまではいかないが、
うちにもそれなりに好評を得ているものもあるので、
ここで改めてご紹介させて頂く。
(煮込み料理やピッツァ、オーブン料理などの大物は除外)
やはり人気なのが、
・自家製チョコレート
・自家製レーズンバター
・自家製揚げくるみ
だろうか。
チョコレートは最近レシピを見直した。レーズンバターは生クリームを攪拌分離するところから作っている。揚げくるみは砂糖を絡めてから揚げる、ちょっとした「かりんとう」のような風味で、不思議と洋酒にも合う。(尚、この三つは「自家製三種盛り合わせ」としていっぺんに少しづつ召し上がることも可能です。)
渋いところでは、
・いかのこうじづけ
・ちーずのみそづけ
などもよく出る。
も、チーズやサラミの付け合わせだけでなく、単品としても人気だ。
また、「おみやげ」として給している
・自家製夏みかんピール
・自家製ビスコッティ
・自家製チョコブラウニー
などは、店内で召し上がることも可能で、お酒のお供だけではなく、〆の珈琲などのお茶請けにも重宝されている。
その他諸々。こういったサイドメニューで、その BAR の力量を測る方は多いかと思うが、稀にそちらがメインになってしまって、「まず、レーズンバターと・・・」と、オーダーが逆転している方も多い(笑。
まあ、うちの場合、分かりやすいように、もはやメニューブックの一番最初にフードを持って来てしまっているので、文句を言えた義理ではないのだが・・・。
他所へ行って、同じことをされていやしないか、若干不安ではある。
ただ、そういった事からも分かるように「食べ物」って、やはりその人に与える印象という点で、「飲み物」より遥かにインパクトがあるのは確かだ。
そこを集客の秘策とするのは、ひとつの手ではあると思う。
「ジャズもサイドメンで人を呼べるようになったら一流」
なんて、誰が言ったか知りませんが、
「BAR もつまみで人を呼べるようになったら・・・、」
なのかもしれない。
手間のかかる作業だが、なかなか疎かにはできないところではある。
でも、
一番出るのは、実は「きゅうり」なんですけども・・・。
神保町へお越しの際は、是非お立ち寄りください。
にしても、あの「オニオンリング」は多すぎだわ!!
お待ちしております。
Le Conspiration (Original Mix) / Sidewalk Stories
Paper Recordings
1999
(本文の最後に、お店でよくかける音楽を紹介しています。お家でお酒を飲まれる際に是非どうぞ。今度お店に聴きに来てくださいね。)