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自分も他人の「旅」の一コマになりうる
今年の夏も、県を跨いだ移動の自粛が求められていて、旅行はおろか、帰省もままならない状況ですね。
お仕事での出張なども、ずいぶんと減っていると思います。
自由に「旅」に行けないって、寂しいものですね。
ところで、旅先でのホテル滞在などをした時に、
あなたは、ホテルで飲食を済ませる方ですか?
それとも、表に出て、その土地の、その土地にしかない飲食店を探しますか?
旅先で、自分で歩いて、自分の嗅覚を頼りに、自分で探り当てた時って、何だかとても嬉しくなりますよね。
これぞ、「旅」の醍醐味、みたいな。
もちろん、今の時代って、どんな土地に行っても、大概の情報が得られる時代になりました。
どんな遠くから来ていても、事前にうちの店のことを調べてあって、女性一人でもズンズンと入って来られて、メニューも見ずに、「夏みかんソニックを。」と言われたりすることもあります(笑。
でも、それでも、そんな時代でも、やっぱり、知らない土地で、知らない店に入るのは、それなりに勇気のいることだと思います。
それが、「BAR」であればなおさらかと思います。
勇気を出してくれて、有難うございます。
以前、馴染みのお客さんが、海外からのお客さん(その時は上海の女性の方でした)を連れて来られたことがありました。
その女性、いたくうちの店に興味を持ってくれて、色々質問したさそうなのですが、日本語が話せない。(すみません、僕も中国語が話せません。)
馴染みのお客さんも、途中までは通訳してくれるのですが、話が興に入ってくると、ついついおざなりになってしまう。そのうち、しびれを切らしたその女性の方、ポンと500円玉をテーブルに置いて、「頼むから訳して!!」(一同笑。
ああ、自分が、今、この人の、旅先での「知らない土地の、知らない店で、知らない言語を話す現地の人」になっているという自覚がした瞬間でした。
知らない土地で、知らない人と、こちらも知らない人間として話す。
もう、2度と来ることはないかもしれない、「旅」の風景の一コマとして、
思い出すのだろうな、と思いながら。
気に入ってくれて、有難うございます。
良い「旅」の一コマになれば、と思います。
神保町へお越しの際は、是非お立ち寄り下さい。
いつだって、あなたは、僕の大事なワンシーン(笑。
お待ちしております。
travelin man / stanley cowell
STRATA-EAST
1972
(本文の最後に、お店でよくかける音楽を紹介しています。お家でお酒を飲まれる際に是非どうぞ。今度お店に聴きに来てくださいね。)
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