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観光地になることについて
皆様ゴールデンウイークはいかがでしたか?
何か、普段と違う、美味しい物、美味しいお酒、召し上がられたでしょうか??
かくいう僕も、今年あたりから、徐々に外食を解禁にしているので、
連休はちょっと何処かへ出掛けてみようと企んでおりました。
うちの店は、毎年暦通りの営業なので、祝日は当然のようにお休みをいただく。
するというと、大抵「祝日営業」のお店が、候補の対象になるのだが、
ことゴールデンウイークのような国民的連休になると、普段お休みの店も、たまに「臨時営業」をやっていてくれたりするので、非常に有り難い。
そんなこんなで、お休みがうちの店と重なっていて、なかなか伺えなかったところへも出向くことが出来て、非常に有意義に過ごすことができた。
有り難うございました。
ところで、
こういうお店さんの「臨時営業」は、よくよく考えると、
「普段来られなかった方も、この機会に是非どうぞ。開放しておりますよ。」
という、メッセージに他ならないと思う。
つまり、
憧れの店、目指して行く店、いわゆる「観光地」としての自覚があるのだと思う。
「観光地」。
インバウンド需要が復活している現在、どこも賑わいが戻りつつある。
いや、ひと頃よりずっと行列が長くなっているところもあるくらいだ。
我々、飲食店業界によくある話だが、
流行っていない店が、流行っている店を指して、
「ああ、あそこは観光地だから。」などという、言い回しをすることがある。
もちろんそれは、「情報につられた人が行く店」という揶揄めいた表現なのだが、
「観光地」になれない嫉妬心が含まれているのは否めないところではあると思う。
「観光地」。
なってみたい(笑。
実のところ、うちの店も、1年間だけ「祝日営業」にしてみたことがある。
空っ風の吹く営業状態をなんとか打破しようと試みたことなのだが、
結果は散々であった。
事前の周知が足りなかったとはいえ、祝日に、わざわざうちの店に来ようと思ってくれる人など、まだまだいる店ではなかったのだ。
そもそも「臨時営業」とは、憧れの店に行ってみたいと思っている方、遠方からわざわざ目指して来てくれる方のために、「奉仕」の意味で開けるものだ。
決して、足りない売上げを補足するために行うものであってはならない。
その「認識」ができていなかった。
大体にして、「観光地」になるということが、どれだけ大変なことか。
それこそ、目を輝かせて来る方、遠路はるばる来てくれる方、ありとあらゆる方の期待に応えなければならない。実際、「観光地」になれない店は、仮に何かの拍子になった(今の時代、何がどうなるかわからない)としても、それに対応する体になっていないところがほとんどであろう。
ちゃんと「観光地」になれる準備をしておく。
それは、普段使いの人にとっても、決して損なことではないはずだ。
のんきに「缶コーヒー」を飲んでいる場合ではない。(音読希望)
連休以来、カウンター内の動きをよくするため、道具や配置を見直している。
やってみると、まだまだ「穴」は多い。
そんな意味でも、有意義な連休でありました。
でも、
やっぱり、
当分は、「臨時営業」してくれる店へ、自分が行くのに充てている気がする。
神保町へお越しの際は、是非お立ち寄りください。
お天気安定しませんね。お身体気をつけて。
お待ちしております。
El Cloud / El Fog
moteer
2007
(本文の最後に、お店でよくかける音楽を紹介しています。お家でお酒を飲まれる際に是非どうぞ。今度お店に聴きに来てくださいね。)
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