本日の読書 #036 「教師受難の時代」
参考書籍:『ペアレントクラシー「親格差時代」の衝撃』志水宏吉
第四章 戸惑う教師たち より
教師受難の時代。
昨今、教員になりたい人は激減している。
なんなら、
「教員免許を持っているが、なりたくはない」
という人までいるくらいだ。
でも、このニュースを見て、多くの人はこう思うだろう。
「そりゃ、なりたくないよね」
と。
本書の指摘する通り、現代における教師は「それぞれの親の意向やニーズに応えること」に追われ、本来の役割であり、やりがいであるハズの「受け持つ子どもが成長する実感」からは遠ざかっている。
そしてそれに拍車をかけているのが、学校選択制を代表とする「新自由主義的教育改革」だ。
つまり「教育を自由に選べる時代」が来たことで、学校のみならず教師たちまでもが、品定めされるようになってしまったということである。
長男はまだ幼稚園児だが、妻と関わりのあるママ友たちからは、早くも、
「◯◯先生は子どもを甘やかすからハズレ」
などという言葉が聞かれるらしい。
いわゆる「モンスターペアレント」でなくても、教師に対して「アタリ」「ハズレ」という表現を使うことは、もはや当たり前になってしまっているようだ。
これはつまり親が「教師ガチャ」という概念を日常に取り入れているということで、それを見てきた子どもたちが「親ガチャ」という言葉を使うようになるのも当然といえば当然だ。
明日から長男は年長クラスに進級することとなる。
一部の保護者からすれば「年に一度の、ガチャガチャ開催日」だろう。
本当に学校の先生たちは仕事しづらいし、生きづらいだろうな、と思う。
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