本日の読書 #061 「が」
参考書籍:『日本語の作文技術』本多勝一
第六章 助詞の使い方 より
が。
接続助詞の、「が」。
文章を書く上で、いちばん厄介な助詞だ。
なぜ厄介なのかというと、
「順接にも逆接にも使える」
ためだ。
例文として、
「今日は晴れていましたが、」
という文章の続きをAIに考えてもらった。
これらのいずれも、日本語として意味は通じてしまう。
だからこそ、これを多用してはならないと。
なぜなら、どっちも有りうる、ということは、
イコール「読み終わるまではどっちなのか分からない」ということだから。
これが片方に寄っている接続詞、たとえば「だから」や「しかし」だった場合を考えてみる。
「今日は晴れていました。だから〜」
「今日は晴れていました。しかし〜」
それぞれ順接と逆接の接続詞である。
これらの後ろにはどんな展開が来るかが予想でき、読んでて分かりやすく、すんなり頭に入ってくる。
しかし安易に「が」で繋がれた文を読むときは、頭の中で(無意識に)どっちなのか分からないまま読み進めることとなる。
専門的に言えば「読み手のメンタルモデルが構築されない」状態だ。
***
実はこの「が」の危険性については、文章術の本にはだいたい書いてある。
(以下はいずれも、作成した読書記録より引用したもの)
結論として「が」は極力使わないか、使うとしても「逆接に限定」して使うのがいい。
細かい論点ではあるものの、徹底するとそれだけで文章が読みやすくなるので、知っておいて損はないと思う。
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