新卒採用も中途採用もやっていないけど採用はしている話
私は何者で何を書こうとしているのか
平素よりお世話になっております。バックオフィス担当のmakenです。採用担当でもあり「GRIMOIRE アドベントカレンダー2021 ODD」2つめの記事も担当しました。こちらの記事も併せて読んでいただけるとグリモアの採用理解度爆上がり間違いなし!ぜひご覧ください。
今回はグリモアの採用制度についての記事です。よく「え?新卒採用やってないんですか?」「え?中途採用もやってない?」「え?どういうことですか?」と聞かれ、毎回同じ回答をし続けるわけです。説明する記事を作りたいという積年の想いを叶えるべく、早速進めてまいりましょう。
テーマは【覚悟】と【育成】です。
早速進めてまいろうと思ったが先に前提を紹介
「GRIMOIRE アドベントカレンダー2021 ODD」2つめの記事でも記載した通り、採用、評価制度含む制度構築、環境整備、もちろんゲーム開発現場での判断や決断に関しても、全てはグリモアのビジョンである「中二病を救う」からブレイクダウンして設計しています。「中二病を救う」、すなわち夢を見る才能をお持ちの方々にとって居場所を作ること。【居場所となり得るゲームをユーザーの皆さんに提供するためには】という問いが全ての起点です。
少数精鋭組織でジャイアントキリングしていくためには文化の徹底が肝要であると信念を持って組織開発をしています。この前提を踏まえた上で、どう採用制度を設計したかをご紹介いたしますね!
グリモアの採用制度はこれ!
一般的に採用は「新卒採用」と「中途採用」に分類されますが、グリモアではこの分類を使っていません。以下の3分類の採用活動を行なっております。
文化の徹底をはかるため、「正社員」の採用を前提としています。もちろん例外も設けておりますし、正社員から他雇用形態への転向例もありますが、基本的には従業員全員が「中二病を救う」というビジョンに共感し、行動指針を体現できる状態を目指しています。
ポテンシャル採用や学生アルバイト採用は「正社員」採用ではないじゃない!との声が聞こえてきますね。いやはやごもっとも!That's right!!
ごもっともなのですが、実務経験を積めば正社員になるスキル的な素養のあることを採用時に確認し、正社員への雇用形態変更を目指すことを前提とした採用活動となります。
■ポテンシャル採用の場合
実務経験を積みながら、正社員と同等レベルの業務遂行ができると判断したタイミングで正社員へ雇用形態を変更しています。実例をご紹介すると早い方だと3ヶ月、遅くとも1年で雇用形態を変更しています。
■学生アルバイト採用の場合
単なる労働力としての採用はせず、育成観点を持ちながら実務経験を積んでもらいます。グリモアの選考を受けるか否かは本人の自由意思に任せています。選考意思をもらった段階でしっかり選考をし、内定を出すという流れです。実例をご紹介すると、来年4月は学生アルバイトから正社員として入社される方を2名迎えます。(今から楽しみ!)
テーマである【覚悟】と【育成】について
テーマに掲げた【覚悟】と【育成】は、採用、及びその後の受け入れにおいて大切にしている観点です。
【覚悟】
ゲーム業界という変化の激しい荒波の中を一緒にくぐり抜けていただけるか、グリモアのような少数精鋭組織でジャイアントキリングしていく覚悟をお持ちいただけるか。そう思っていただけるような選考を心がけ、グリモアの文化とマッチするかをご自身で判断いただくようにしています。また、文化マッチとは「行動指針に対する理解と体現可能性」であり、選考過程で確認、インストールを心がけています。
【育成】
文化マッチは可変性が高いものではありませんが、スキル面は努力次第で伸ばすことができます。よって、ポテンシャル採用や学生アルバイト採用という枠を設け、入社後に実務経験を積みながら育成を強化し、正社員登用を目指してもらうという制度にしているというわけです。
では、ここでグリモアの育成についての考え方もご紹介しましょう!
グリモアの育成の考え方はこれ!
企業の人材育成で度々引用されるものに「ロミンガーの法則」というものがあります。人材育成にとって重要なことは「経験7割、薫陶2割、研修1割」であるという米国の調査機関ロミンガー社の調査結果から名付けられた法則です。
ロミンガーの法則を参考にグリモアではこのように定義し育成環境を整備しています。
①経験:仕事を通じた経験(中でもチャレンジし失敗する経験)
各従業員にとってストレッチを感じる適切なアサインを叶える組織体制をとるべく、マネジメントをプロダクトマネジメントとピープルマネジメントに分けています。
両者が議論し、その時々のプロダクト状況と各従業員の成長を鑑みながら最適解となりうるアサインを決定しています。ストレッチがきいたアサインでちょっと背伸びしながら、失敗したら振り返りをし改善するという一連の流れが効果的な育成につながるという考えです。
また、積極的なチャレンジを推奨し、例えそれが失敗したとしても何らかしらの学びや気づきがあれば「良い失敗」とし、失敗をみんなでカバーしようという風土醸成にも取り組んでいます。それらの可視化のため社内ダイヤへの投稿も盛んです。投稿の一部をご紹介しましょう。
②薫陶:上司や同僚、顧客(ユーザー)など他者からの学び
メンター制度があり、入社してから3ヶ月間のオンボーディング期間は業務遂行にあたってのサポートを受けています。また、前述の通り定期的なチェックインを通し、各メンバーとの期待値調整を行いながら、キャリアの方向性に関しても会話を進めています。そして、何よりもユーザーの皆さんから声が一番の学びになっているかもしれませんね。
③研修:研修や書籍などからの学びや気づき
研修に関しては、「GRIMOIRE アドベントカレンダー2021 ODD」2つめの記事に詳細しましたので、本記事では割愛いたします。
現時点での環境が万全な状態だとは全く考えておらず、どんどんアップデートをかける予定です。育成制度強化がこの半期のバックオフィスに課された重要課題であることもお伝えしておきましょう。
この採用制度の運用結果を隠すことなくご紹介
2014年3月の会社設立以来のポテンシャル採用、学生アルバイト採用の各種数値をまとめてみました。
数値からは見えませんが、ポテンシャル採用や学生アルバイト採用で入社された方が非常に活躍している組織です。学生アルバイト採用からの正社員登用数をどう判断するかは意見が分かれるところですね。「卒業後も働きたい」と決意してもらえる組織であるよう努力しなければいけませんし、例え進路先にグリモアを選択しなかったとしても「グリモアでの就業経験が今の自分の基礎です」と将来大物になった元学生アルバイトメンバーに言ってもらえるような未来を夢見て…今後も【覚悟】と【育成】をテーマに改善を進めていく所存です。
新卒採用でも育成観点もてばいいじゃん!という疑問に回答
よく「新卒採用はやらないのですか?」という質問をいただきます。なぜグリモアは「新卒採用」を実施しないのか。理由は大きく二点あります。
昨今の熾烈かつ苛烈でレッドオーシャンと化す新卒採用市場を戦い抜くパワーがない
グリモアバックオフィスは1.5人+パートナー企業各社さまという体制で、新卒採用市場という戦場に出向く戦力が圧倒的に不足しています。勝ち筋が見えないまま戦場に突入せず、自分たちなりの戦い方を考えた結果です。
業界を取り巻く変化スピードが早く、1年以上先の未来を見据えての人材ポートフォリオを作りづらい
一般的な新卒採用スケジュールから逆算すると、グリモアのようなベンチャー企業だと入社の1年前には内定を出すことになります。今から1年前の業界動向は現時点のそれとは大きく変化していますし、グリモア組織についても同様のことが言えます。1年後の未来をお約束することは非常に難しく、真摯的な対応が叶わないと判断しています。
新卒採用は実施していないのですが、大学や専門学校を卒業した直後の方を「ポテンシャル採用枠」で受け入れた実績はあります。学生アルバイトとしての就業はできない環境下でグリモアへの入社をご希望の方はポテンシャル採用枠でご応募いただけると嬉しいです。
最後にお気持ち表明
あくまで【東京本社、50名弱、年間採用数が10〜15名でスキルが可視化しやすいクリエイターのみの採用】という弊社が現在置かれた状況だからこそ運用できている制度です。採用数が増えたら維持できるかというと疑問ですし、汎用性ある制度だとは考えておりません。ただしビジョンである「中二病を救う」を実現するため、現時点でグリモアが持つアセットを使いつくした最適解であることを最後に記しておきます。
ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございます!現在、グリモアの採用アクセルは全開状態です。少しでもご興味持っていただけましたら下記採用サイトを
|ω・`)チラリ
とのぞいていただけると嬉しいです。
「GRIMOIRE アドベントカレンダー2021 ODD」8日目は学生アルバイトで入社、3月に大学卒業を控え、現在絶賛卒業研究的なものに追い込まれているハチおじさんの記事になります。学生アルバイトから入社した実例をお届けいたします!ご期待ください。
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読んでくださりありがとうございま――…… え?さぽーと…?いやいやいや!そんな恐れ多いですよ!でも、サポートいただけると、ゲーム開発が少しだけ楽になるかも…… あ!ごめんなさい、独り言ですっ!えへへへ……