【解説】第16話 学振RPDを紹介するにゃ!
まとめ本に収録した各トピックの解説の全文を掲載
研究者と子育てというキーワードで最も有名な制度が学振特別研究員(RPD)です。女性に限らず子育てで研究を中断したすべての研究者が対象となります。これまでの採択者の中には男性もいます。このトピックは学振が発行している「特別研究員-RPD制度」一〇年史 という冊子を参考に執筆しました。
私も出産前にはRPDについて調べたり学振に問い合わせたりしました。ただ、出産してから採択されるまでの時間が長いことから自分には関係ない制度だなと思わざるを得ませんでした。しかし、実際に出産・子育て経験を経て感じたのは、出産してからの方が何かと障害があるということでした。つまり、RPDが想定している「中断」というのは産休・育休といった休んだことではなく、子育て中の研究者が直面する職場におけるさまざまな困難に対してサポートしてくれる制度なのだということ。RPDは子供が生まれてから5年以内であれば応募できます。ここが重要なのだと思います。私はRPD制度のこの思いを汲み取れていなかったのだと今になって思います
RPD経験者で現在PIとして活躍している女性研究者はたくさんいます。独立した研究を続けてキャリアを繋ぐための素晴らしい制度だと思います。