見出し画像

【解説】第13話 セクハラにあったにゃ!

まとめ本に収録した各トピックの解説の全文を掲載

この第13話はセクハラにフォーカスしたトピックではなく学生相談室との付き合い方に焦点をあてたものです。各大学に学生相談室があると思います。学生生活の中で困っていることを相談できるシステムです。学生相談室と同様に教職員の相談室もあります。
 
学生相談室に相談をした学生だけではなく、相談室に相談された側の先生の方からの話を聞くこともあります。ここでいつも気になるのが、学生の相談内容が原因である先生に筒抜けだということです。私は相談室の中の仕組みがどのようになっているのか分からないのですが、学生にしても教員にしても「相談」イベントが起こると、その原因の相手に「こういう相談があったのですが・・・・・」と連絡がいくのです。相談者として、これは望んだ形なのでしょうか?
 
大学院生に「実験手法を自分で調べてみて」と発言した先生が、学生から「指導を放棄された」と相談室に訴えられたという話を聞いたことがあります。先生は学生相談室からお声がかかり相談内容の説明を受け「言い方に気を付けて下さいね」と言われたそうです。先生側は相談内容の説明があっただけなので、学生側としては相談はしたものの何の変化もないという結末になります。先生側も相談室に呼び出されると精神的にショックの上、今回の件の何が問題なのかも分からない。学生側の悩みも解決されない。とあまり生産性がありません。
 
第13話では相談室に行く前に周りに相談することを促しました。普段のちょっとした違和感は身近な人に言ってみる、ということは大切だと思います。「自分で調べる」ことが大学院教育なのか、指導放棄なのか、周りとの会話の中で見えてくるかもしれません。そもそも学生の持つ居心地の悪さの原因はもっと他の所にあるのかもしれません。
 
本気で訴えるレベルの相談もまた周りの信頼できる大人に相談するのが良いと思います。上述したように相談室に行くと相手に筒抜けになります。ただ相談しただけで終わってしまう可能性が高いです。どのような戦略をたてるべきなのか、組織を良く理解して味方になってくれる人と、しっかり対策を行うことが有効かと思います。この味方になってくれる、信頼できる人の選抜は重要です。そのためにも日頃から色々な人とコミュニケーションを取ることが大切だと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?