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日下選手の絵ができるまで
先日、iPadで日立物流陸上部の日下佳祐選手の絵を描きました。その工程を書いてみます。
1 下絵の下絵を描く
最初はアナログ。無印のらくがき帳(B4)と鉛筆(B)で、写真を見ながらざくざく描く。この段階では、顔を似せるよりは全体の骨格や筋肉を意識する。
2 1をiPadに取り込む
iPadのカメラで撮る(スキャナを出すのがめんどくさい)。手のカゲとか入っても気にしない。曲がったりゆがまないようにだけ気をつける。
3 2を直す
バランスがおかしいところを選択→移動拡大縮小して直す。使用アプリはこの段階ではメディバンです。CLIP STUDIOだと取り込んだ画像の加工ができないみたいなので(私が知らないだけかもしれない)。
(追記:Twitterで「新たにレイヤーを作って統合すれば加工できる」と教えていただきました。ありがとうございます!)
↑白くなってるところは加工の痕跡。
4 3をもとに下絵を描く
下絵を描くというよりは、アナログからデジタルに頭を切り替えるような感じ。そしてここで初めて顔を似せることを意識する。好きな選手ほどフィルターがかかっているものなので、そのフィルターを取り除く。わざとブサイクなところを見つけて描くくらいの勢いで。画面を上下左右反転させたり、回転させるなどして客観的に見る。私はアホなので、iPad本体をグルグル回しながら描いている(アプリにキャンバス回転機能があるのはわかってるんだけど)。ここでも選択→移動拡大縮小はばんばん使う。
5 ペン入れする
この線は最終的に残さないのでペン入れしなくてもいいような気もするんだけど、頭の整理のためにやる。ペンはそのとき気が向いたものを使う。メディバンの「ざらつきペン」が好きでずっと使ってたけど最近飽きてきたので、今回はクリスタのGペンを細めの設定にして使用。使うアプリもここでクリスタに移動。メディバンだと厚塗りができないので。
6 面を捉える
捨てレイヤーを1個作って、面を捉えるイメージで全体をざっくり塗ってみる。私はなんかコレをやらないと描けない。このレイヤーはもちろん後で削除する。
↑一部色が変わってますが知らないうちにアプリの何かを触っちゃっただけで別に意味はないです。
7 全体をうっすら塗る
多くの指南本に「描き始める前に全体を塗る」と描いてあるのでそれに従っているだけだけど、実は理由をよくわかっていない(おい)。真っ白から描き始めるよりは、強い色をつける勇気が出るような気がするので塗っている。
8 おおざっぱにパーツ分けしたレイヤーに下塗りする
…つもりが、肌の下塗りのレイヤーにそのまま陰影をつけてしまった(デジタルあるある)。本当は肌・ユニフォーム・ゼッケン・手前の腕、くらいのレイヤー分けをする予定でした。
9 暗いところを中心に着色する
暗い部分を描く。描きまくる。もう描けないというところまで描く。暗い部分が描けてから明るいところを描く。暗いところと明るいところを描くのにかける時間は8:2か9:1くらい。明るいところを描くと一気にそれっぽくなって楽しいので、お楽しみは最後にとっておく。暗いところが描けた段階で一度スクショ撮っておけばよかったですね。
色は、写真からスポイトで取ることもあるけどそれだけだとだいたいちょっと物足りない色合いになるので違う色を足す。今回は腕に緑を足したりしましたね。
描けたらペン入れしたレイヤーを非表示にしてみて、足りないところを描きたす。
10 ユニフォームのロゴとゼッケンを描く
ロゴやゼッケンは、手を抜くと一気に絵全体のクオリティが下がるので丁寧に描く。かといって描きこみすぎると見る人の視線がロゴにばかりに行くことになるので、適度に手を抜きながら描く。
11 背景を描く
背景は見てもらえばわかる通りめっちゃテキトー。ライト、緑っぽい何か(樹木)、白っぽい何か(陸上用具やテント)をぼやっと描くと記録会っぽくなる。
ちなみにブラシは、人物=厚塗り ガッシュ、背景=水彩 塗り&なじませを使用しました。
12 一番明るいところを描く
一番上にレイヤーを一個作って描画モードを「スクリーン」にして、一番明るくなっているところを描く。一番楽しい。楽しいからってやりすぎるとわざとらしくなるからほどほどに…と思っていたのに楽しくてやり過ぎてしまったのでwww、レイヤーの透明度を60%にしました。
↑左がレイヤーを足す前、右が明るいところを描いた後。
肩や鎖骨、おでこあたりに描き足してます。
13 ライトの光源を描く
もういっこレイヤーを足して描画モードを「加算(発光)」にして
ライトの光源を描いて完成にしました。