『兄ちゃん、もっこりしてっか?』から始まった。泣けてしまう。笑えてしまう。海外国内問わず、多くのファンがいる驚異の野菜無人直売所「もっこり農園」を取材。今の社会に必要な「幸せ」な生き方を学ぶ。
ヤバい無人直売所が田舎にある。
そんな話を母と妹から聞いた。
母と妹は、祖母の家がある千葉県多古町へよく向かう。
そこにある野菜の無人直売所が『凄まじい』のだと、
その名は『もっこり農園』
半信半疑の私は話を聞いたときに
『珍百景』『秘宝館』町おこし的なものだと思い込んだ。
妹が『もっこり農園』のInstagramが凄いから見ろと、しつこく迫ってくる。
Instagramをみた私は『ん?』
なにか、良い意味で不思議な感覚に陥った。
例えるなら『不思議の国のアリス』がウサギの穴に落ちる感覚。
写真から伝わる野菜の無人販売所の『クオリティ』も以上に高く、
何か溢れ出る『幸福』『愛情』や『楽しさ』が
直球で心に染みる不思議な感覚も生じた。
なんだこれは。
すぐさま、
妹に取材依頼できるかなと相談をし始める。
もっこり農園の裏側や本質が知りたかった。
衝動とはまさにこのことである。『珍百景』『秘宝館』町おこし的なものではないなら、
一体なにがそうさせるのだろうか。
それが知りたかった。
取材当日、現地につく。
祖母の住む、
千葉県多古町は王道の田舎である。
トトロが出てきそうな雰囲気と言えば、
みなさまに伝わりやすいかな。
そんな田舎にひときわ目立つ、
野菜の無人直売所の『もっこり農園』
主人が名付けただろう
『もっこりロード』
とやらをゆっくり進む。
何がそうさせるのか、
ワクワクする感覚が生まれた。
なんだこれは笑笑
今まで人生で見たことない
野菜の無人直売所を発見!!
新鮮野菜が驚きの価格!さつまいも安っ!!
他の野菜も安っ!!安過ぎる笑笑
裏側には『明日はきっといい日になる』と
とても丁寧に作られている。
ブランコまである笑笑 楽しいー笑笑
おっと!!おっと!!
これは台風で倒れた御神木でご主人が創ったとのこと、拝みにくる方もたくさんいるとの事。
隣には千葉県の台風被害の募金箱が併設されていました。心意気がなんとも素晴らしい。
しかし、大地にそそり勃ってるな笑
そして、取材へレッツゴー!!
この笑顔が素敵な優しい方が
『もっこり農園』の
ご主人の菅澤多加男さん
別名『もっこり園長』
笑い方に特徴があり、人柄が溢れ出てる。
優しさダダ漏れで一瞬で魅了された。
好きだなこのひと。
玄関には『もっこり水族館』が
あると案内をされた。
園長曰く、テーマは『樹海』
中の骸骨に自然な綺麗な苔を
生やすのに数年かかって、
やっと完成したとのこと。
無人販売だから、
玄関までお客様こないっしょ笑笑と
ツッコミが心にあったが、
これがまさに『もっこり園長』ワールドなのだ。してやられた笑笑
なぜ『もっこり農園』と名付けたのか?
私は和やかな雰囲気から、
ありきたりな質問を投げかけた。
その瞬間から空気感が少し変わる。
あれほどまで、ジョークや笑いを挟んでいた
『もっこり園長』が菅澤多加男という一人の人間に戻るようにも感じた。
お話しましょう。雰囲気が一気に変わる。
壮絶な人生の物語り。
【もっこり農園の誕生秘話】
菅澤さんは幼少期より、頭脳明晰で成績が飛び抜けて良かった。IQが生まれた時から高かったとのこと。会話の転換や回転も凄まじい人。取材させて頂いた部屋は賞状や盾などたくさんあり、その真剣な姿勢や眼差しから嘘ではないと、その場にいた私はヒシヒシと、振動のようにそれが伝わり納得していた。
学生時代はテストの答案をすぐさま出して、先生に嫌われてしまうタイプ。確かに同級生にいた気がする。
周りの同級生は卒業後、その土地柄の性質上、地元の田舎を出て就職や引っ越しをするなか、菅澤さんは代々ある農家を継ぐ。
その場に留まる。
その昔、野菜の無人直売所は
名前すらない普通の直売所だった。
奥さんと結婚をする。
お子さんが先天性の持病を持って誕生する。
お子さんに対して、
差別や心無い言葉をいう人間も多くいた。
奥さんはその影響で心労で日々疲弊していく。必死に日々支える菅澤さん。
抜けられない続く苦悩。
この時点で壮絶な人生である。
私は話を聞きながら、
この時点で正直、言葉が詰まってしまった。
ひしひしと葛藤してきた感情が伝わる。
涙が流れる手前だった。
その後、東日本大震災(3.11)が、
菅澤さんの人生に大きく影響を及ぼす。
この千葉県多古町も東日本大震災で大きな被害を受けたが、福島原発事故の避難の地域の方を受け入れを始めていた。
菅澤さんのご自宅の近くにも
『避難』された方が住んでいた。
ある日、
その避難されてきた年配の方が
菅澤さんに声をかける。
『兄ちゃん、もっこりしてっか?』
菅澤さんはすかさず、下ネタだと思い、
なに言ってんだよと、
笑ってしまったとのこと。
私も話をきいて下ネタだと思ったが。
実は方言で『もっこり』とは
『一山越えよう』『頑張ろう』『もう一踏ん張り』とかそんなニュアンスがある方言だと、年配の方から説明を受ける。
※諸説ありますが、菅澤さんは方言か、年配の方の心意気の冗談かもしれないと笑っていた。
東日本大震災を思い返すと、
先が見えない漠然とした不安が
確かに心に根を張っていた。
そこでの『一山越えよう』『頑張ろう』の言葉は響く。ましてや、福島県から避難して故郷を止むを得ず離れてまで、その年配の方は、菅澤さんに励ましの言葉をかけたのだ。
縁とは素晴らしい。何がどうなっていくのかわからないが、あとから思い返すと繋がっていると、こうだったのかと菅澤さんは語る。
点となってた線が、不思議なことに
縁となって繋がっていく。
濃厚な縁。『農園』ではなく
『濃縁』とも菅澤さんは語っていた。
そこから菅澤さんは人のために動き始める。
そう『もっこり農園』と
『もっこり園長』の誕生だ。
『もっこり農園』の最初は漢字の名前にしようと試みたが、あまりに仰々しくなるとして
『ひらがな』の『もっこり農園』にした。
この奇想天外な名前のため、嫌がらせや反発、無人直売所をいたずらをされたり、破壊されたり、道に釘を巻かれたこともあった。その釘を拾いながら、材料が増えた!と事情を伺いにきた警察に満面の笑顔で話をした。
私は『もっこり園長』
優しすぎるだろと思った瞬間に、
『もっこり園長』の
軸になる話しを菅澤さんは続けてくれた。
『僻みや、憎しみ、それが相手の生き甲斐なら、それで良い』
それが相手の生き甲斐であれば、
全て受け止める。
何も言えなかった。
この人間性の到着地点はどこなんだろうか。
こんな壮絶な人生の話を聞いてると、この菅澤さんはやはり、『珍百景』『秘宝館』『町おこし』が主軸ではないし、どこに着地をしようと試みているのだろうか。気になってしょうがなかった。
実際に『もっこり農園』を始めて10年間はこの壮絶な裏話しを、彼はひたすら『珍百景』のようなカタチで裏側を隠し続けていた。心無い言葉をかけられたり、無人直売所もいたずらや破壊されたり、先天性の病気をもつ、お子さんを抱えながら、様々な辛い状況を夫婦で理解し支え合ってきた。人生は壮絶だけど、創ったものを同情で売ってはいない。町の広報があまりに低姿勢だったので『本当の話し』をしたんだと笑顔で語る。
菅澤さんは屈託のない笑顔で
みんなを笑顔や元気にしたいと語る。
私のは商売ではなく『笑売』であると。
これが『もっこり園長』というキャラクターである。
明るくチャーミングな『もっこり園長』は、
頭脳明晰な『菅澤多加男』と
連動するキャラクター。
菅澤多加男が現実で、
もがけばもがくほどに、
『もっこり園長』は
より尋常じゃない輝きを放つ。
葛藤している中にある『底抜け明るさ』や、
起きた物事のすべてを
飲み込んで『糧』にしてしまう。
アメコミもびっくりの
日本由来のキャラクターである。
下記のページ動画は
『もっこり園長』ワールドが
炸裂なので是非みて頂きたい。
もっこり農園のキャラクターでもある。
招き猫のみぃちゃんとの掛け合いは、
逸品の爆笑ものである。
菅澤さんの『本質』と『方向性』はどこに向かってるのか?
この話しをきいてる限り、『珍百景』『秘宝館』『町おこし』はあくまで
あとからの肉付け的な結果である。
私は菅澤さんの
『本質』と向かう『方向性』について尋ねた。
答え合わせといってもよい。
菅澤さん『私が野菜を育てるときの気持ちは、届いた方が食べてくれて、幸せになってくれているのを想像して大事に育てている』
菅澤さん『外国、例えばイギリス人が私のさつまいもを食べたときにDelicious!!って言ってくれたら面白いし、嬉しいじゃないですか』
シンプルで明快過ぎて、
緊張がほぐれて爆笑してしまった。
驚くことに現にこの外国での話しは事実になっている。『もっこり農園』で希少なサツマイモの栽培をしており、その苗を独自に大事に育て、数年掛かりで栽培に成功している。その苗が農業大学からの依頼があり、苗を卸し。それが世界各国に届いている。海外からの取材もくる。日本各地から取材依頼もあるとのこと。
実直に自身の畑から動かず、溢れる愛とユーモアを持ち続けながら、食卓で待つ人を想いながら野菜を大事に育てる。
菅澤さん曰く、日本中や世界中に自ら向かうのではなく、日本中、世界中から此処にきてもらうように行動をしている。現にそれも叶っている。県外にも多くのファンがいる。
『もっこり園長』のキャラクターと『菅澤多加男』の人間性が為せることなのであろう。本当に素晴らしい方である。
『もっこり農園』で繰り広げられる奇々怪々なおもしろエピソード
『もっこり農園』は暗くなると、LEDライトでライトアップされる『無人直売所』になっている。近隣では田舎のため、夕方から夜間はこういった場所がないため、近隣の方の憩いの場になっている。
近隣農園の外国人の労働者が『もっこり農園』内でプロポーズをしたり、学生さんからは帰り道が明るくなって助かったと感謝の言葉も頂いたりしている。野菜を掘る、自然体験教室もしていて子供たちにも大盛況。子供自身が自分で野菜を育てたり、収穫してみたりすると、野菜嫌いから野菜好きになった場合もあったと語ってくれてた。実に微笑ましい。
ある日、Instagramで繋がりがある移動販売クレープ屋さんが、もっこり農園内でクレープを販売したこともあった。田舎の無人直売所には予想を超えて、200人以上のお客様が来店して、大盛況した出来事もあった。
私が一番おもしろかったエピソードは直売所にブランコがあるのだが、
夜に、
暗そうな雰囲気の男性が
缶コーヒーを片手に腰掛けていた。
菅澤さんは心配をして声をかけた。
菅澤さん『こんばんはー』
暗そうな男性『なんだよ!ほっといてくれよ!』
菅澤さん『わっ、わかりました。申し訳ない』
気付いた方もいるかと思うが、
無人直売所は菅澤さんの家の敷地内である。
心配して声をかけるが、持ち主の菅澤さんが追い出されるのだった。満面の笑みで語ってくれた。ここには先程書いた『僻みや、憎しみ、それが相手の生き甲斐なら、それで良い』の精神が籠もっている気がした。
人は生きていると、
様々に辛い場面に日々、
直面して葛藤を続ける。
浮いたり、沈んだりを繰り返しながら、
人生を少しずつ歩む。
菅澤さんから感じたことは、
その否定も肯定も、起きた出来事を
すべて受け入れて『糧』にしてしまう
人間の本来、もっている生きる力強さである。
人は時折、
自分の中の『不幸』をこよなく愛してしまう場合があると、菅澤さんは語ってくれた。
同じように葛藤し悩みながらも、すべてを『糧』にしてしまう菅澤さんだからこそ、深みがある言葉であったし、今の現代の社会で『幸せ』に生きるのに、これはとても重要なことかもしれない。
すべてを『糧』にしてしまった人間にはシンプルで奥深い感情しか残らない。それは深い『愛情』であり、『他者』を幸せにしたい、笑顔にしたいと想う強い気持ち、その根源が彼を動かしている気がした。
『もっこり農園』で購入した野菜を先日、
妹と食べた。
その野菜の味には、
創り手の『愛』が染みていた。
もっこり農園のシンボルのサツマイモには、
人生の苦境を受け止め『糧』にした幸せがそのまま詰まっている。
味付けをしなくても美味い。甘い。
『もっこりでにっこり』
美味しい野菜を食べながら、もっこり園長の優しい笑顔が思い浮かんだ。
今回取材させて頂いた
『もっこり農園』は下記より詳細を。
近隣へお越しの方は是非、
騙されたと思ってお立ち寄り頂きたい。
とれたての新鮮野菜と笑顔になれるおすすめのスポットであるし、もっこり園長から取材した時に伝わった『幸せに生きるちから』はなんとも言えない『幸せな収穫』であった。この場所に行った方なら分かると感じている。
つい笑ってしまう投稿ばかり、もっこり園長【Instagram】
笑顔と素顔が垣間見えるもっこり園長【Facebook】**
今回取材した『もっこり農園』の所在地
もっこり農園がある、千葉県多古町の観光案内サイト
私が立ち上げた自社ECサイトのとつぜん現れた!GREEN•MONSTERは、コロナ渦の中にあえて仕事の枠組みを壊すために独立しました。
現在、弊社では定期的に『勝手に応援キャンペーン』をしております。
『勝手に応援キャンペーン』とは?
※私が勝手に気にいった個人企業や個人を無料で応援&宣伝するキャンペーンです。(Instagram、Twitter、Facebook合計フォロワー数約3000名に告知、応援&宣伝記事を作成、無料で致します)
【勝手に応援キャンペーンを始めた理由】
①コロナ不況等の経済的な理由で企業や個人の活動が狭まったりして欲しくない。
②私ができる限りでの行動で先行きが見えない社会的な不安に別のアプローチで少しでも明るい未来をつくりたい。
③面白い多様性ある社会を維持、発展させていきたい。私は現在まで多様性に救われて今生きているので、様々な個人の個性に対して恩返しをしたい。
良かったら下記の各SNSをフォロー宜しくお願い申し上げます。
似た感性の方、同士を探してます。良かったら各SNSフォローして頂くと嬉しいです。※枠組みに囚われない活動を仕事にしてます。こんなへんなやつがいるぞと拡散して頂いても嬉しいです。
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