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原産地の条件が一番いいとはかぎらない

植物の育て方について、原産地の気候を参考にするといいとか、原産地に近い条件だと本来の性質が出てよく育つ、といった記述を見ることがあります。

本当にそうなのでしょうか。もともとの出身地が砂漠なら、砂漠の条件がその植物にとって一番いいのでしょうか。

例えば、稲はもともとは熱帯の植物だそうです。ではコシヒカリは東北より沖縄で育てたほうがよいのでしょうか。

実際には、地球温暖化の影響で低品質米が増える、とニュース(参考サイト https://mainichi.jp/articles/20200110/ddm/012/040/101000c )で取り上げられるように、日本で育てられている稲は、あまり気温が高過ぎるのはよくありません。

稲は原産地は熱帯かもしれませんが、長い時間をかけて日本の気候にあわせて育種されてきたからです。

原産地の気候と品種改良が行われた土地の気候が近いとは限りません。むしろ、何とかしてこの植物を原産地と異なる条件でも育てたい、と情熱を注がれた結果、原産地の条件だと上手く育たない性質に改良されていることもあります。

また、そもそも、植物にとって好条件な土地は植物たちの間で奪い合いで、競争に負けたから条件が悪い場所に自生しているだけ、本当はもっといいところがいい...と思っている可能性もあります。こういうタイプは、自生地より好条件を与えると、早く育ったり、大きく育ったりします。

野菜などの作物を育てることを考えると、その植物をよりよく育てたいわけです。原産地の気候条件ウンヌンは話のネタ程度に考えて、園芸書に書かれているような一般的な育て方を基本にして、その上で色々試行錯誤するのがいいのではと思います。

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