胡椒は希少

全くもって下らないタイトルにしてしまった。しかしタイトル通り胡椒は希少であった。現代で胡椒が金と同じ値段だったら、そこらにいる投資家さんはここぞとお金を投げ込み、すぐに大きな会社で大量に胡椒を手に入れようとするだろう。

これは16世紀の時代の話である。歴史には強くないが、かの映画『Pirates of the Caribbean』はこの時代が背景になっていると思っている。あとどうでもいいことだが、この章の最初にlivestock(家畜という意味)をリブストックとカタカナで書いてあるが、ライブストックが正しい読み方である。まぁ、間違いなくカナダの英語ではそう読む。またもどうでもいい事だが。

この本によると香辛料は肉を保存するために使われた書いてある。これには色々諸説があるようだ。香辛料は臭い消しだったという人もいるらしい。この本によれば香辛料は肉の保存用である。ここでも、農業の部分で以前に説明した『保存』が出てくる。保存出来ると、富となり権力となる。寒い冬は雑草(牧草)が育たないので、家畜を冬前に殺してしまわなければならなかった。

香辛料が無くても塩漬けや乾燥させて食べる事が出来たが、香辛料があれば肉を新鮮なまま保存できたという。要は贅沢品であったわけだ。日本は綺麗に四季が3ヶ月ごとに分かれているが、場所によっては非常に寒い気候が一年の内半分以上の場所もある。長い冬を美味しいお肉と共に越したいという切実な願いだ。

熱帯地帯のみで栽培可能が可能だった胡椒は、当時の流通経路で南インドからヨーロッパ、例えばスペインやポルトガルまで運ぶには相当な労力を費やし、相当な距離を複数の商人を経由すると同時に、通行料がかかる。さらにはその距離を安全に運べる保証は何も無い。これらの事が重なり、故障の値段は跳ね上がった。

歴史に疎い私には十字軍の名前くらいしか知らないが、その十字軍が一番最初に香辛料をヨーロッパに持って帰ると、ヨーロッパの人々は気に入りもっと欲しくなる。現代の世界とほぼ変わらないだろうが、ヨーロッパの人々は新しいルートを探し出し、大量に安く仕入れられる方法を見出そうとした。

大航海時代、東インド会社、奴隷貿易、コロンブス、新大陸、スペイン、ポルトガル、オランダ、マゼランとここら辺のキーワードが歴史では蠢いていた。(細かいところは本を読んでね(^_−)−☆)全然歴史ができないとかではナイカラネ

なんとマゼラン艦隊が世界一周を遂げたのが1500年代!その頃にやっと地球が丸いという常識が浸透していったとの事だ。なにやら、そんな昔の話ではないのだ。世界が平らだと信じていた時代に住んでいたら、今考える地球や宇宙の感じ方が大きく変わっていたのではないかと思う。

この時代にポルトガルの船が種子島に鉄砲を持ち込んだ。中世と呼ばれるこの時代は激動の時代だったと言えるのではないだろうか?第四次産業革命と謳われている今の時代のように、人々は未来への期待と希望に溢れていたのではないだろうかと思う。地中海の小さな海から大西洋、太平洋、インド洋と世界を広げた。現代では世界から仮想空間へ、そして宇宙へと我々の世界は広がっている。

時代の節目に生まれてこれた事に感謝をして、それを楽しめるようにこれからも知識をつけていきたい。

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