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令和時代の採用において、企業がSNSのアカウントを持つことは”最低限のエチケット”だと23歳の応募者に教わった。

新年から自社求人への応募が90件を超え、1日平均5人のペースで行う鬼のカジュアル面談…。

でもこうやって応募者の方と直接お話をさせていただくと、自分たちが見落としていた思わぬとくダネもありまして。その中でも特に印象的だったのが、23歳(新卒1年目に該当)の応募者から聞いたこんな一言。

「応募した企業のSNS、特に最終投稿日とか定期的にストーリーズをあげてるかは、企業選びの基準になっていました。」

これまで企業のホームページやSNSを「やっぱきれいに整えないとあかんよなぁ」って思ってましたが、実はそれ以上に大切なのは、SNSが「生きている」こと、つまり”ちゃんと体温がある会社”だと感じてもらうことではないかということ。

「体温がある?どういうこと?」

なぜSNSを「飾る」のではなく「動かす」ことが採用において重要なのか、そしてどのように「体温」を感じさせられるか。その気づきについて、自分なりに深掘りし、まとめてみました。

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なぜ応募者に「生きている」と感じられることが大事なのか

今さら「SNSが大事だ!」なんて言うつもりは毛頭もなく、むしろ「(採用において)SNSで何を発信すればいいのか」についていろいろと思いを巡らせてみたいと思っています。

自分が初めて人事や採用という役割でお仕事をさせていただく立場になり気づいたことですが、人を採用するってすごく怖い。お金がかかるからとかそんな話ではなく、求職者にとってその後の人生を大きく左右するのが「どこで働くか」だからです。

だって人生の大半の時間を過ごすことになる職場なんだから。性格や価値観の合わない人と結婚して、一つ屋根の下で暮らし続けるなんて考えただけで地獄。採用(雇用/就職)も同じことです。

それは雇用側である企業にとっても同じことで、誰をチームに入れるかでその後の成果、成長に大きく影響する。仲の良い友達グループに転校生が急に入ってくるようなもので、その人次第では友達グループの関係性に亀裂が入ってしまう可能性だってあるわけです。

そう考えた時に、やっぱり事前に応募者がどんな人かは知りたいわけで。履歴書や経歴書だけではわからない素顔を知りたくて、面談・面接前には一通りその方の名前でググってみたり、SNSをチェックしたりします。

その時に、少しでもその人の人柄というか、趣味だったり、友達と飲みに行ってるだったり、その人の最近の「動き」が見えた方が、会う前から少し安心します(とんでもない投稿だったら別ですが)。

これは応募者側にも言えることで、これから人生を共にする会社の動きがSNS上で知れたのなら、多少の不安は軽減され、場合によってはさらに応募意欲が高まる可能性だってあるわけです。

ちょっと表現が難しいのですが、こういう企業の「動き」を伝えることって、ホームページやホームページに紐づいたブログとかだと変にオフィシャル感が出てしまって伝わりづらい。かといって、デザイン・加工で装飾ばっちりのSNS投稿も創作感が出てしまい、なんか違う。(←あくまで個人の意見です。)

ホームページには整然とした企業情報が載っているけど、それは言うなれば「会社案内書」とか「会社の履歴書」のようなもの。

それだったら、ただただ社員が働いている様子であったり、社員が休日に撮影した写真であったり、自分のたちの”素(ありのまま)”の姿を投稿している方が、企業の「体温」が伝わると思いませんか?(ここでようやく冒頭の「体温」を回収できました)

こういう投稿ってたぶんバズは起こらないです。
でも、そもそも採用においてバズって必要なのか?

たしかにバズれば一時的に認知は広がると思いますが、それが採用という成果に直結するかは、また別の話。

それよりも求人やリファラルで会社の存在を知り、その人たちが追加の安心材料として触れる一つの情報としてSNSがあるっていう立ち位置のほうがわかりやすいし、運用しやすい。そして何より投稿を続けやすい。

この”続けやすさ”こそが途切れない発信につながり、応募者目線での企業の「動き」につながり、その動きがあることで「体温」が伝わる。そしてそれが採用の質を上げ、採用率を上げることにもつながるんじゃないか?

つまるところ、応募者が求めているのは、綺麗に整えられた静的な情報だけではなくて

  • 最後に投稿したのが1年前のSNS → 「ここ、採用に力入れてないのかな?」

  • 毎日ストーリーズが更新されているSNS → 「社員が活発に動いている会社だな!」

この「動き」や「中で人が生きている感じ(当たり前だけど)」こそが、応募者に安心感や信頼感を与える鍵なんじゃないかって思うんです。

実際に調べてみると、新卒就活生ではありませんが、転職活動を行う20代の85%がSNSで社名を検索しているといったデータがありました。

また、就職活動中の学生の91.1%が企業のSNSアカウントは必要だと考えており、ホームページ以外にSNSでも企業の内側を発信し、コンテンツとして溜めておくことは、令和時代の企業に求められる最低限の”採用マナー/採用エチケット”なんだと思います。

採用活動は「企業の心」を伝える場

今回の面談を通じて気づいたのは、応募者にとって企業のSNSは、単なる情報発信の場ではなく、「この会社の人たちと一緒に働いてみたいか」を感じる場所であるということです。

企業としてSNSを綺麗に整えるのももちろん大切ですが、それ以上に「生きている」「体温がある」ことが伝わる投稿を心がけていこうって思いました。

オシャレでかっこいい投稿がしたい!世界観をつくりたい!という、それらしい言い訳をして、投稿を先延ばしにしていた自分が恥ずかしい…そんなことに気づかせてくれた、23歳の応募者の言葉でした。

明日からまた投稿再開しよ。

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