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#桜
-小説- ミモザからはじまる 【3.桜】
懐かしい気持ちがした。安堵したとも言える。
「うたたね」の前に立つ亮は、坂道を登ってくる若葉の姿を見つけた。駆け出しそうになる足を抑え、うつむいたまま近づく足音を待つ。
見上げる若葉の顔が視界に入る。
「こんにちは」
何を言おうかためらっていたが、若葉の明るい声を聞いて、亮はまっすぐに言った。
「この前は、すまんかった」
「いえ」
「来てくれて、よかった」
「来ますよ、もちろん」
若葉が笑った。
懐かしい気持ちがした。安堵したとも言える。
「うたたね」の前に立つ亮は、坂道を登ってくる若葉の姿を見つけた。駆け出しそうになる足を抑え、うつむいたまま近づく足音を待つ。
見上げる若葉の顔が視界に入る。
「こんにちは」
何を言おうかためらっていたが、若葉の明るい声を聞いて、亮はまっすぐに言った。
「この前は、すまんかった」
「いえ」
「来てくれて、よかった」
「来ますよ、もちろん」
若葉が笑った。