清宮君を覚醒、「新庄流覚醒術」一体何が凄いのか!!!
朝から大谷君のニュースばかり・・・
どっこい、日本のプロ野球も、そろそろ第4コーナーを回って。。。
有言実行と言うべきか・・・日本にも今後「シン名将」と言われる監督がいる。。。
新庄監督;;;このメンバーで、2位って。現在、SBに苦戦しているが、お見事だ。
昨年までの2年連続で最下位が嘘のようだ。主軸となる清宮君が、やっとブレイク。7年目。長かった・・・でも、嬉しい。
この記事の後半には「立浪監督との違い」や「日ハムでブレイクした元中日の郡司さん」の記載もあります。
以下、東洋経済オンラインから。鬼頭さん、ありがとうございます。マネジメントからの観点が、素晴らしいです。感謝です。
新庄監督「6位→2位」若手を伸ばす育成力の本質大原則「機会は平等に、評価は公正に」を守った
今季、監督として3年目だった北海道日本ハムファイターズの新庄剛志監督。昨シーズンまでは2年連続で最下位だったものの、今季はレギュラーシーズンを2位で終えるまでにチームを大きく成長させた。
もちろん、チームが躍進を見せた原因のすべてが、監督に帰するわけではない。それでも、新庄流のマネジメントについて振り返ることは、組織で仕事を行うビジネスパーソンにとっても有効であるはずだ。
そこで本稿では、新庄監督が行ってきたマネジメントの“すごさ”について、ビジネス・マネジメントのプロとともに振り返りつつ、考察していきたい。
長いプロ野球シーズンが一段落し、残すところポストシーズンのみとなった。その中で、今年もっともプロ野球ファンの注目を集めているのは、ファイターズではないだろうか。
公平な競争、組織ビジョンの徹底がチームをよみがえらせた
新庄監督の采配で目立ったのが、過去の実績などに関係なく、選手全員にチャンスを与える姿勢だろう。
監督就任後に開いた会見で「レギュラーは1人も決まっていないし、争いをどんどんさせたい」と語っていた通り、選手全員を公平に見て評価し、チャンスを与えてきた。
時にはくじ引きでスターティングメンバーを決めるなど、“新庄節”を交えつつ健全な競争を促したことが、今季の躍進の背景にあるのは間違いないだろう。
当たり前だが、こうした姿勢は企業のマネジメントに求められるものである。組織づくりや人材マネジメントに詳しい、経営コンサルタントの横山信弘氏は、次のように話す。
「『機会は平等に、評価は公正に』、というのはマネジメントの大原則だ。若者だから、覚えが悪いから、意欲が低いから――といった区別は絶対にしてはいけない」
その結果、ファイターズは正捕手争いで大きく前進した田宮裕涼に、抑えとして活躍した柳川大晟、さらに現役ドラフトで加入した水谷瞬など若手が大きく台頭。過去2シーズンを振り返っても名前を売り出した若手が目立っている。
「若手の抜擢は、組織の活性化にうってつけだ。ベテランばかりで上が詰まっているような組織は、若手からすれば『どんなに頑張っても出世できない』と見えてしまう。
スポーツはやや特殊な世界だが、ことビジネスの世界では、10~20年といった長い期間をかけて習得するようなスキルはなかなかない。『組織が停滞している』『若手がなかなかやる気を出さない』と悩んでいる多くの企業は、新庄監督の采配を見習うべきだ」(横山氏)
若手がやる気を出さない、自主的に行動しないというのは、多くの企業で見られる悩みだろう。しかし、若手を批判する前に、機会を平等にしたり、評価を公正にしているかを、マネジメント層は自らに問うべきなのかもしれない。
結果も大事だが、それ以上に姿勢を重要視した
その他、横山氏が挙げたのは新庄監督の「指示をしっかりこなせるか」という点で選手を評価したこと。
例えば、8月の試合で相手チームの好投手を攻略するために新庄監督が「バッター1人が9球ずつ粘る」という号令を出し、見事に先制点をもぎ取ったのは記憶に新しい。その他、監督自身が指示を出した結果、打たれたり「ミス」となってしまった場面でも、選手を責めずしっかりと自身の責任だと述べるケースが目立つ。
「いくら能力が高くても、行動が伴われなければ意味がないもの。その意味でマネジメントでは『有能であるより、有用であれ』というメッセージをメンバーに浸透させる必要がある。その点、新庄監督は非常に巧みだったのではないか」(横山氏)
続けて、横山氏は、ビジネスでのこんな事例を話す。
「工場設備を取り扱うメーカーが、新規開拓をする際に営業の『仮説力』アップの教育を徹底して行った。長年、既存の深耕開拓しかしてこなかった営業は新規開拓に慣れていない。既存のお客様なら10社も回れば3社や4社は商談になるのに、新規のお客様だと50社回っても1社も商談がとれないこともある。営業は口々に『こんなことを続けてもムリ』『もっと宣伝広告しないとダメ』と、抵抗を始めた。
そこで営業部長はどれぐらいの接触、提案をすれば、どれぐらいの反応が返ってくるのか、営業ひとりひとりで仮説を立て、その仮説通りに行動をさせるよう指導した。その仮説があまりに現実的でなければ却下するが、そうでなければ採用した。そして仮説通りに続けて結果がでなくてもすべて部長の責任としたのだ。
最初はかなり抵抗していたベテラン社員たちだったが、部長の覚悟を目にして渋々新規開拓を続けた。
すると半年後からようやく結果がではじめ、どれぐらいの行動をすることで、どれぐらいのリターンが返ってくるかの仮説を立てられるようになった。その後、仮説検証サイクルを高速に回せるようになり、新規開拓でも安定して成果を出せるようになったのだ」
マネジメントする側が結果を求めすぎると、どうしても部下は守りに入ってしまうものだ。そして、守りに入ってしまうと、「どうせ頑張ってもダメだし……」という空気も生まれてしまう。
しかし、新庄監督の場合は何度も何度も「自分の責任だから」と伝えることで、選手たちに「しっかり役割をこなす」ことだけに集中させることができたのだ。
もっとも、そんな新庄監督も、結果を軽視しているわけではない。むしろ、口癖のように語っているのが「努力は一生、本番は一回、チャンスは一瞬」という言葉だ。
3月16日のオープン戦では、読売ジャイアンツからトレードで加入したばかりの若林晃弘を1番二塁で先発出場させるも、初回にエラー。その裏には四球で出塁したが、走塁時に左太もも裏を痛めて交代し、後に2軍落ちに。
清宮幸太郎、万波中正とともに若手の成長株として期待された野村佑希は、7月に1軍昇格を果たすも、思うような成績を残せず、ふたたび2軍での調整に。宮崎で7日から開幕した「みやざきフェニックス・リーグ」に参加し、CSに出場する仲間たちと離れた場所で過ごすことになった。
「機会は平等に、評価は公正に」という、マネジメントにおける大原則を守りながらも、必要な時には厳しい判断もくだす、新庄監督の強さが見て取れる。
ソフトバンクを打ち破り、日本シリーズ進出なるか
そんなファイターズは12日から14日にかけて行われたCSファーストステージにて、千葉ロッテマリーンズを2勝1敗で打ち破り、ファイナルステージへの進出を決めた。
この3連戦で注目なのが、清宮の活躍だ。14日の試合では0-2の3回にロッテ種市から同点適時打。9回にも安打を放ち、盗塁の際に捕手の悪送球を招き、ダメ押しとなる5点目を切り開いた。
誰もが認めるポテンシャルを持ちながら、プロでは殻を破れずにいた印象の清宮が覚醒したのは、もちろん本人の努力が一番だろう。しかし、新庄監督の巧みなマネジメントの手腕も見逃せない。
清宮を覚醒「新庄流育成術」一体何がスゴイのかビジネスのプロも唸る、一流のマネジメントだ
12日から14日にかけて行われたCSファーストステージにて、千葉ロッテマリーンズを2勝1敗で打ち破り、ファイナルステージへの進出を決めた北海道日本ハムファイターズ。
今季が「監督3年生」だった新庄剛志監督は、チームを2位に押し上げたと同時に、多くのスター選手を育てた。その背景には、「選手の個性に合わせたマネジメント」が見られたと言えるだろう。
そこで本稿では、前編ー新庄監督「6位→2位」若手を伸ばす育成力の本質 大原則「機会は平等に、評価は公正に」を守ったーに続き、新庄監督が行ってきたマネジメントの“すごさ”について、ビジネス・マネジメントのプロとともに振り返りつつ、考察していきたい。
選手たちに平等に機会を与え、成長を促し、時に厳しさも見せた新庄監督。健全な競争、公平な評価とともに新庄采配で目立ったのが、選手の個性に合わせた接し方である。
清宮の奮起を促した、新庄流マネジメント
メディアを通して見える範囲に限ってではあるが、代表的なのが清宮幸太郎への対応だ。
新庄監督は就任当初から清宮に対して厳しい態度で接し、2021年の秋季キャンプでは減量を提案。さらにホームランを打っても「痩せろと言わなかったら間違いなく凡打。ボスのおかげ」と愛のある“イジり”をしている。
その甲斐あってか、清宮は新庄監督初年度の2022年に自身初の2ケタホームランを放つと、以降も今季まで3シーズン連続の2ケタを記録。今季は規定打席こそ到達しなかったが、300打席以上に立って打率は3割ちょうど、長打率も大きく伸びるなど成長を見せている。
組織づくりや人材マネジメントに詳しい、経営コンサルタントの横山信弘氏は、次のように話す。
「多様性の時代に、画一的な対応をとるマネジャーは失格といわざるをえない。その点で、新庄監督は時代の雰囲気に合致したマネジメントスタイルを貫いているのでは。
一方で、選手の個性に応じた対応は一朝一夕にできるものではない。普段から選手の言動を細かく洞察して、向き合う姿勢がまず求められるものだ」(横山氏)
確かに、新庄監督はタブレットを駆使して自他問わず細かに選手を分析していると語っている。
その人に応じて、接し方を変えられるか?
そして、分析だけでなく、”人事”の際にフォローをしているのも特徴的だ。
たとえば、後半戦、清宮とともに打線を牽引した新外国人のレイエス。メジャーで2度の30本塁打を記録した長打力を誇るレイエスだったが、序盤は日本野球になかなか適応できず、不振から5月13日に2軍落ちとなった。
この処遇には、レイエスも「『帰る』とまで言っていましたよ」(新庄監督談)とのことだったが、2軍にいるレイエスとメールなどで連絡を取り、激励してきたことを明かしている。
ここで思い浮かぶのは、中日ドラゴンズの立浪和義監督だ。新庄監督と同じく、監督3年生だった今季、序盤こそ好調だったものの長続きせず、ふたを開けてみれば3年連続の最下位となった。
立浪監督について調べても、新庄監督のように選手に合わせた接し方をしていたという記事はなかなか見当たらない。
もちろん監督やコーチ、そしてフロントなどそれぞれに役割分担があるため、監督が細かくデータ分析をすべき、というわけではない。また、プロ野球ではドラフト戦略やFA、怪我人など様々な要因が複雑に絡まるため、監督の指導力だけで決してすべてが決まるわけではないのも事実だ。
ただ、選手と向き合い、能力を引き出すうえでは間違いなく重要であり、監督3年目の時点では、新庄監督のほうが上回っていた……というのは、客観的に見てほぼほぼ間違いないだろう。
立浪采配で目立ったベテラン起用への疑問
そんな立浪監督の采配では一部、贔屓のような場面があった。特に今季から加入した中田翔、中島宏之といったベテラン勢に対する“優遇”はファンからも不満の声が目立った。
中田は開幕当初こそ絶好調だったが、シーズンを終わってみれば、最後に打ったホームランは7月の4号。故障による離脱があったとはいえ、チーム再建のために同じ我慢をするのであれば若手を起用する手もあったのではないか。
中島も代打の切り札として期待されたが、ふたを開ければ安打はゼロ。好調の選手にかわって代打で出てくる場面もあり、ファンからは疑問の声があがっていた。
もちろん、低迷するチームの起爆剤として、これまでの実績があったり、他のチームで優勝経験があったりするベテランに頼るのは必ずしも悪いことではない。また、中田、中島が起用に応え、結果を出していれば、論調もまた違うものになっていただろう。
しかし、中田や中島を起用する一方で、同じベテランのダヤン・ビシエドは出場機会に恵まれなかったことを疑問視するファンも多い。今季から“日本人枠”となったかつての首位打者が、2軍の肥やし状態、しかも打率3割を記録しているのは見過ごせないだろう。
ここ数年、企業でもベテランの扱いに悩むケースは多い。横山氏は「あくまで一般論であり、決して中田選手や中島選手を否定するものではない」と前置きしたうえで、次のように指摘する。
「ベテランに対する先入観や遠慮が、適切なマネジメントをするうえでの壁となることは非常に多い。特に『年上部下』を抱えるマネジャーでは顕著だ。
例えば『一度部長にまで上り詰めたあの人に、こんな仕事は任せられない』と悩むケースが挙げられる。しかし、当の本人からすれば気にしていないことがほとんど。組織に貢献できるなら、どんなことでもやる覚悟のあるベテランは多い」
立浪監督が、ビシエドに対して「代打は、プライドが許さないかもなあ……」と思っていたのかは定かではないが(たぶん思ってなかっただろうが)、重要なのは、接する相手の年齢や過去の実績によっても、求められるマネジメントは変わってくるということだ。
初ホームランにオールスター 環境とマネジメントが選手を変える
両チームの話題といえば、昨シーズンの「2対2トレード」も記憶に新しい。それぞれの選手が新天地で活躍を見せているが、中でも出色なのがドラゴンズからファイターズに移籍した郡司裕也だろう。
ドラゴンズ時代は出場機会に恵まれなかったが、昨シーズンはプロ初ホームランを放つなど躍動。今季はオールスターゲームのファン投票で2位にほぼダブルスコアをつける票を獲得し、自身初の出場も果たした。
「私自身もそうだが、環境が変わることで能力が大きく変化するケースは多々ある。私自身、かつての職場で『できない社員』で、厳しい視線を注がれることが多かった。こうした評価はなかなか覆せないものだ。
しかし、転職によって過去をリセットしたことで、自信を取り戻すとともに成果を出せるようになった。もちろん環境を変えることが常に良いことではないが、ポジティブな効果をもたらすケースは非常に多い」(横山氏)
もちろん、トレードで移籍した経緯から考えると、もともとポテンシャルがあったのは間違いない。しかし、それをそのまま発揮し、選手が活躍するようになる背景には監督の手腕あってこそだ。郡司が大きく飛躍できた裏には、ここまで触れたような新庄流のマネジメントがあることは間違いないだろう。
監督3年目、2年連続最下位と共通点のある両チームだが、シーズンが終わった今、ドラゴンズは3年連続で最下位、かたやファイターズは6年ぶりのAクラスと明暗が分かれた今シーズン。要因の一つには、こうしたマネジメントの違いがあったといえるのではないだろうか。
CSファイナルステージ進出を決めた14日の試合後に行われたヒーローインタビューでは、ベテランリリーフの宮西尚生が新庄監督への感謝を述べるなど、チームがますます一丸になっている印象がある。
「個」に向き合い、「集団」をもひとつにする……そんなマネジメントスキルを持っている人は、プロ野球はもちろん、現実の企業にもそこまで多くないだろう。
新庄監督率いるファイターズの躍進は、われわれに実に多くのことを教えてくれるのだ。
最後に。
3年前、新庄監督が日ハムになった時には、私はここまでの「マネジメントの突破力」があるとは感じなかった。勉強不足でした。すみません。。。
この記事は「マネジメント」の基礎を「実践」で教えてくれた。(中日との比較で)
新庄監督、「シン名将」に・・・今後も応援します。。。
では、また・・・