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ジェネレーティブAIの著作権問題にデザイナーとして思うこと

内閣府から、以下の資料が公開されたので
法律の専門家ではない、特に詳しいわけではないデザイナーなりに考えてみたいと思いました。

「AIと著作権の関係等について」

グラフィックデザイナーの仕事をしていると、
日常的に著作権や肖像権に影響を受けます。

仕事で東京の夜景や風景、空撮が必要な時。

例えば、「東京スカイツリー」は撮影の時にけっこう気にします。
「東京」を表現する時に、背景に映り込んではいけない。
「東京」の写真は、レンタル写真(ピクスタやアマナ)で数千円〜数万円とかでレンタルできますが、スカイツリーが映り込んでいると、
スカイツリーに許諾を得なければならいない。
お金を支払うことで写真を使用することができる。とか・・・
(私の認識違いでなければいいのだけれども・・・)
実は東京タワーも同様で、一度問い合わせたことがあります。
普遍的なオフィスビルだと風景になるけど、モニュメントや神社、お寺、ランドマークなどは映り込む際に、許可取りが必要ということ。

つまり、AIの画像生成でもこれは当てはまる。
著作物、著作権、肖像権、所有権。他にもあるのかな?
仕事をする上で守らなけれならない問題だと。

フリー素材屋さんからDL

ー 基本的な考え方 ーから
著作権は、「思想又は感情を創作的に表現した」著作物を保護するものであり、単なるデータ(事実)やアイデア(作風・画風など)は含まれない

となっているので、ドラゴンボールの悟空を勝手に生成して売買しちゃだめだけど、鳥山明の画風をジェネレーティブAIで生成して売買するのは問題ないということなのかもしれない(もちろん手を加えないと生成者の権利は主張できないし、当然モラルの問題もあります!)

私はアニメ風のイラストをAIで画像生成することはあまりないので、
ここを深掘りするつもりはないですが、これまでと同じ考え方でいいのではないかと思いました。
イラストレーターや、デザイナー、カメラマンの職が圧迫される悲しい状況はあまり変わらないと思います。

とはいえ、お客さんが納得した上で、AIで生成した画像を使用したいというのであれば、類似の作品がない、オリジナリティあるAIイラストの売買は可能と考えられるのではないでしょうか?何を持ってオリジナリティかどうかはわかりませんが。

ー 現状の整理 ーから
AI開発のような情報解析等において、著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用行為は、原則として著作権者の許諾なく利用することが可能。ただし、「必要と認められる限度」を超える場合や「著作権者の利益を不当に害することとなる場合」は、この規定の対象とはならない。

開発やジェネレーティブAIサービス側の学習は、迷惑をかけない程度ならOKと、かなりのグレーだけど問題無いとなっている。

Stable DiffusionのAIグラビアなんかは、グレーだけどたぶんアウトなんだろうなぁ。と思います。ただ数千人の美女からの生成だから、モデル側は立証もできないだろうし、矛先としてだれも責任が取れない状況なんだと思いました。

趣味で終わらせるのが安全?

ー 現状の整理 ーから
AIを利用して生成した画像等をアップロードして公表したり、複製物を販売したりする場合の著作権侵害の判断は、著作権法で利用が認められている場合を除き、通常の著作権侵害と同様

著作権や肖像権で守られている作品や人物を、画像生成して販売してはいけない。これはジェネレーティブAIが無かった頃と同じということですね。AIイラストやAIグラビアもそうですが、著名人のフェイク動画や画像のことも拾おうとしているように思いました。もっと言うなら、小説や論文、音楽にいたるまでAIがさらっと作ってしまうようになってしまったのもあるのかもしれないです。

画集や写真集などは、類似の作品が無く、オリジナリティがあり、必ず手を加えることを前提ならばまだやれることはあるように思います。人物中心ではなく、風景や動物、空想世界なんかだとコンセプトがしっかりしていればkindleで販売できそうな気がします。あくまで個人的な考えですが。

ー 現状の整理 ーから
生成された画像等に既存の画像等(著作物)との類似性(創作的表現が同一又は類似であること)や依拠性(既存の著作物をもとに創作したこと)が認められれば、著作権者は著作権侵害として損害賠償請求・差止請求が可能であるほか、刑事罰の対象ともなる

これは、正しいと思いますが、脅しに感じました。
今はグレーだけど、いつか見せしめで誰かが捕まって、規制が一気に厳しくなりそうなパターンですね。
全く関係ないけど、マジックマッシュルームがそうでしたね。

わかっててパクって、モラルや道徳的におかしなことをして、画像を売ったりしてはダメってことですね。
当然だと思います。

ー 今後の対応 ーから
コンテンツ産業など、今後の産業との関係性に関する検討等について

今後はどんどん厳しくなっていくんでしょうね。
今のうちにお祭りを楽しむのがいいと思いました。

ただ、今後Photoshopに普通に機能として搭載されたりするので
ジェネレーティブAIは特別なものではなく
ツールとして普通になっていくんでしょう。
その時、デザイナーという仕事が必要かどうか・・・
見極めが必要ですね。

ウーバーイーツや
ビルの管理人になってたりするのかなぁ


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