【読書】「ついやってしまう」体験のつくりかた
端的に言うと、とてもよかった。
ゲーム業界にいる人はもちろん、アプリ業界、webサービスに携わっている人は読むといいと思う。
ゲームをするのに、細かい説明書を読んで始めた人はどれだけいるだろうか。
ちなみに私はRPG好き(昔の聖剣伝説とテイルズ好き)だが、キャラの動かし方やストーリーの進め方なんかは、取説を読んだ記憶があまりない。
そういった、取説を読まないめんどくさがりなユーザーに、いかにプレイさせるか。いや、プレイしたくさせるか。
それを、デザインで解決してきた事例を、言葉と体験を尽くして噛み砕いた本。
ちなみに、体験と言ったが、
本を読みながらちゃんと考えさせるようなポイントがいくつもある。
分厚めな本ながら、左ページは図で固定して情報量を絞るという配慮もある。
ただ読ませるだけではない、つい読みたくなる体験を作ろうとしている工夫が随所に見られる本。
そういう点で言うと、広い意味での物書きは見てもいいかも。
webライターから同梱物制作まで、読ませる、強制なく行動させたい人にはヒントになる。
一つ、あまり参考にならなかった点は、最後の付録的な項目。
ビジネスのさまざまな場面でどう活かすかというケーススタディは、少し強引な印象を受けた。
私がまだ噛み砕き切れていないだけかもしれないので、これから手に取る人は変な先入観なしに見てほしい。