どれがいい?各社ボートマッチサイトレビュー:衆議院選挙2024編
※長いので、忙しい人は「5つやってみた感想」へどうぞ!
選挙の投票率が低い低いと言われて久しい日本ですが、最近は、選択肢を選んでいくと「あなたの考えはこの政党に近いですよ!」とアドバイスしてくれる、いわゆる「ボートマッチ」サイトがたくさん出てきました。
金はないけど時間はある。極貧フリーランスの今、せっかくなので、各社ボートマッチサイトの使用感についてチェックしました。
おことわり(ガード文言)
筆者は特定の政党を支持しているわけではありません。が、AIでもありませんので「自分はこう思ってる」という個人的嗜好はあります。その点はご留意ください。
今回やってみた「ボートマッチ」
気軽にやるなら、yahoo!の「政党との相性診断」
立候補者ではなく、「政党」との相性しか出ないが、それぞれの設問に「賛成意見」「反対意見」が書かれており、納得して選択肢を選びやすい。
良いところ
項目が10しかないので、簡単。
それぞれの項目に対し、「賛成派の意見」「反対派の意見」が書いてあるので、選択肢を選びやすい。
悪いところ
選択肢が少ないがゆえに、相性の良い政党が複数出る(自分は4政党が同列一位だった)
自分の選挙区に出馬する立候補者との一致度合いは分からない。
選挙区を調べる手間なし。立候補者との相性が調べられる:NHK
いくつかボートマッチをやって躓いたのが、「自分の選挙区がわからん」ということ。NHKは選挙区が何区か分からなくても、投票地域がわかればOKなのでとても便利。
ただし、立候補者との一致度のみ。政党との一致度は出ません。
良いところ
選挙区が住んでいる地域から選べる(自分の選挙区が何区か調べなくていい)
比較的質問内容がわかりやすい。
設問により「イチから分かる!テーマ解説」のリンクあり。
悪いところ
自分の選挙区候補者との一致度は出るが、政党との一致度は出ない。
選択肢がそこそこ細かいので、全体的に一致度が低くなりがち。
個人的に気になったところ
エネルギー関連の設問について、個人的には回答が難しいなーと感じました。(以下、あくまで個人の意見です)
原発の項目、自分は原発は廃止したほうが良いと思っているのですが、じゃあその分の電力はどうするの?火力発電比率増やすってこと?それってエコじゃないよね?となるので、一概に言えず「無回答」。
再生可能エネルギーの割合を増やすのにも肯定派ですが、国土の狭い日本では導入コストはどのくらい?その費用はどこから捻出する?税金が高くなるとしても肯定するの?などと考えると「無回答」。
立候補者&政党両方の一致度がわかり、バランスもいいが、対象年齢はやや高め?:読売新聞
自分の選挙区を調べなければいけないのは面倒だが、比較的バランスがいいと思ったのが読売新聞。
各項目に「もっと詳しく知る」というリンクがあり、設問に対する解説が書いてあるのもポイントが高い。(が、言い回しがやや難解なので、若い人には難しいかも)
あと、一度マッチング結果画面に行くと、選択肢の修正はできないので最初からやり直しになります。「ここ迷ったんだけど別の選択肢にしたらどうなるかな?」というのは気軽にできません。
ただ、最終画面で各政党・各候補者との選択肢の差異を見ることができるので、そこまでストレスはなかったです。
良いところ
各立候補者との一致度、政党との一致度が両方出る。
各質問の「もっと詳しく知る」の解説が比較的わかりやすい。
「最も重視する質問」を最大3つまで選択でき、その点を重視した結果が出る。
マッチング結果の画面で、自分の回答と政党・立候補者の回答を比較できる。
悪いところ
選挙区が「何区」か知っていないと調べられない(自分の選挙区が何区かなんて気にしたことないし…)。
どれがいいか判断できねえな…という質問に限って「どちらでもない」という選択肢がない。(「金利」の選択肢)
政治にあまり関心がない人や、社会人経験が少ない若い人には設問・解説が難しいかも(個人の感想です)。
一度「結果を見る」を押すと、選択肢を修正できない(最初からやり直す必要がある)。
一部の設問&選択肢が気になるが、比較的気軽にできて、立候補者&政党両方の一致度がわかる:毎日新聞
比較的若者向けに作っている印象なのが毎日新聞。設問自体もわかりやすい印象です。
設問によっては「詳しく知りたい」のボタンがあり、解説が載っています。
ただ、「その質問の仕方だとこれ一択でしょ」という項目もあり、その点がやや気になりました(後述)。
良いところ
各立候補者との一致度、政党との一致度が両方出る。
質問内容は明確で、回答しやすい。
「関心の高い質問」を最大3つまで選択でき、その点のみでの一致度も確認できる。
マッチング結果の画面で、自分の回答と政党・立候補者の回答を比較できる。全体的に見やすい印象。
悪いところ
選挙区が「何区」か知っていないと調べられない(自分の選挙区が何区かなんて気にしたことない)。
解説はあるが、設問に関する解説なだけで、選択を補助するための解説にはなっていないものもある。
個人的に気になったところ
その選択肢の方がいいけど、それによるデメリットはないの?という質問がチラホラある印象です。
例えば消費税、上げるか下げるか維持するかの選択肢がありますが、単純に選択するだけなら「下げたほうがいい」になりません?
「用途がはっきりしているなら上げてもいいし、そうでないなら下がるに越したことはない」というスタンスの自分の場合、回答ができない(ので「無回答」)。国立大学の学費についても同様です。
原発に関する選択肢についても、NHKのサイトと同様の感想を持ちました。
有料会員の人にはいいのかも?:朝日新聞デジタル
最後までやってから、「選挙区候補者の一致度は有料会員になると確認できます」とあって絶望した、毎日新聞。
政党との一致度は非会員でも確認できます。
設問は比較的回答しやすいですが、自分は回答が全体的に「どちらでもない」になりがちでした。
こちらも、一度マッチング結果画面に行くと、選択肢の修正はできません。
良いところ
選挙区が住んでいる地域から選べる(自分の選挙区が第何区か調べなくていい)
比較的質問内容がわかりやすい。
悪いところ
政党との一致度は出るが、選挙区候補者との一致度は有料会員しか見れない。
解説はあるが、設問に関する解説なだけで、選択を補助するための解説にはなっていない印象。
一度「結果を見る」を押すと、選択肢を修正できない(最初からやり直す必要がある)。
5つやってみた感想
テーマがテーマなので仕方ないのですが、yahoo! ニュース以外のボートマッチは、ちょっとした空き時間にやるのは難しいかも。
あと、マッチング結果はサイトによってほぼバラバラでした。なので、時間があるなら全部やってみると面白いだろうなー、とは思います。
ただ、どれか一つだけ選ぶとするなら、やはり1回で政党&立候補者とマッチングできる「読売新聞」「毎日新聞」(条件つきで「朝日新聞デジタル」も)になるかと思います。
という感じでしょうか。
個人的には、yahoo! ニュースを最初にやっておくと、各争点のメリット・デメリットがかなり理解できるのでおススメ。
NHKは「自分の選挙区は知らんが、今すぐチェックしたい!」ならおススメ。設問も比較的わかりやすくはあるのですが、立候補者との一致度しか分からないのが惜しいところです。
今回は使用感の調査メインだったので、自分が投票する政党・候補者は決められませんでしたが、個人的には「読売新聞」「毎日新聞」をもう1回やって、各政党・立候補者との意見の差異を確認して最終決定しようと思っています。