8才、父母を頼まれる

我が家は父母の不仲が激しく
夜明けまで大声で叫びながら
口論することがたびたびあった。

幼少期が特にひどく2日に1回、
もしくは3日に2回程度だっただろうか。

基本的に私が仲裁をしたが
激しくなって
包丁を持ち出したり殴ったり、
身の危険が生じると祖父母を頼った。

小学生の頃は隣の家に住んでいた
父方の祖母を頼ったが、
父の味方しかせず火に油だった。

そんなときは母の実家に電話をした。

私が状況を説明して
電車で1時間以上かかるところを
わざわざ来てもらった。

それでも「喧嘩は良くない」とか
占い師の予言がどうのと言って
あまり効果はなかったし
祖父母自身が関わりたがらなかった。

深夜に来て、朝になって
「○○ちゃん(私の名前)、パパとママをよろしくね」
と言って
私の手に1万円を握らせて帰った。

その背中と朝の玄関の静けさを覚えている。

私は8才だった。

そんな日々は4年以上続いた。

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