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PRIの知識で水泳を考える バタ足編

 泳ぐときの基本となるバタ足。とりあえずバタバタしてればいい、進んでればいいというものではありません。
 競泳競技では、かなりキック力を重要視するコーチも少なくないと思いますが、厳密に良いキック、速いキックを説明できる人がどれだけいるのかなと思います。足が柔らかい、そもそも足が大きいことも重要ですがそれ以外で、私個人の意見というかPRIの知識を参考にしながら考えるバタ足の一部の述べていきます。

 PRIで学ぶ根本は、「あなた、正しく歩けていますか?」というものです。人間が自分の力で進んでいく基本は歩くことですが、これが意外と難しいんです。前に体を押し出す筋肉と体を支える筋肉、動くはずの骨格が、どこを基点にしているのか?
 細かくは説明しませんが、ほとんどの人はPRIでいうL AICというパターンから抜け出せず、上手く左右交互運動ができずに歩いています。

この歩くということが上手くいかない人々が水の中に入り、不安定に浮いている状態で、上手く交互に足を振ることができるでしょうか?

そこそこうまく進んでいる人でも、よく見ると左右違うキックをしています。泡で見えないよ、っという人はその泡、もしくは水しぶきを見るとどちらか片方で、高く水しぶきが上がる傾向があることに気づくと思います。
どちらか片方は過度に膝が曲がり、一方は腰の回転が大きくなっているかもしれません。
 前屈して、手のひらがべったりつく人。柔らかくていいね、といった印象を受けるかもしれませんが、骨盤拡張のサインかもしれません。こういった人(PRIでいう Patho-PECパターン)は僕の経験上、平泳ぎのキックはまず下手です。形ができていても進みません。そもそもテクニックの問題ではないのです。力が正しい方向に入らないのです。

バタ足の話からそれてしまいましたが、(平泳ぎのキックが進まない理由はまた次回にでも)正しく歩く=正しくバタ足ができる  に近いものがあります。もちろん水の中特有の身体的特徴が必要なものもありますが、まずはうまく歩くことは非常に重要であると言えます。

とりあえず、普段履いている靴の裏を見てみてください。外側が削れていませんか?かかとだけすり減っていませんか?左右の違いはありませんか?そもそも、サンダルやクロックスばかりを愛用しすぎていませんか?

荷物を持たずに歩く時、左右の腕は振れてますか?左右差はないでしょうか?正しく歩く時の指標も様々ありますが、ちょっと確認し試してみてください。

人間の体は左右均等ではありません。心臓は左に位置し、大きな肝臓は右側にあり、その他諸々左右不均衡な人体を左右均等に扱うことは実は結構難しい。
その体を上手くコントロールして、左右均等にバタ足することはやっぱり難しいですよね。

正しいバタ足するためにも、正しくウォーキングを重ねことが案外重要です。

ちなみに、この文章を記載中の私は、1月前ほどにトレーニング中にやらかしてしまい、左右不均衡なL AIC R BC パターンという典型的な身体パターンにはまっています。幸いにも改善プログラムを行うことで日々改善されています。
このように今日は良くても、明日悪くなるということも多々あります。逆に今悪くても諦めずに改善プログラムをいろいろ試してみることはやはり大事ですね。

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