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旅人な私

今年の大河ドラマ『べらぼう』の後に放送されるドラマにちなんだミニ番組、第2回目は田沼意次にゆかりのある神田橋がクローズアップされた。
最寄りの駅が掲載されていたので、行けそうなら行ってみてもいいかなと地図を見てみることにした。


Googleストリートビューで「神田橋」を検索するとすぐに見つかり、人間のマークをそのスポットにポンと置いて神田橋を渡ってみた。マウスで少しずつ進んでいく合間に、何だか懐かしいような不思議な気分になった。
その懐かしさは”見たことのあるような景色だから”とか、”行ったところだから”というわけではなかった。
ストリートビューを使って景色を眺めるという体験そのものが、私を懐かしい気分にさせたのだ。

地図を見ながら目的地に行くという体験はこれまでも何度もしている。父が存命中は、よく一緒に車で旅をしたが、よく「地図を見ておけ」と言われたものだった。ただ、運転そのものは父がしていたから、最終的には父が地図を確認するので、私は無責任に地図を見るだけで良かった。


父が他界して以降、ヘルパーさんと外出はすることになり、出来る限り無駄がないように、あらかじめストリートビューでルートと景色を確認しておくことが必須となった。
自分できっちり調べて行ったはじめての場所は日生劇場である。東京駅から山手線に乗り、有楽町駅で下車した。調べておいたのは西口からのルートだったが、車椅子では中央口(反対の出入り口)からしか出ることができず、初っ端から私は迷ってしまった。
今では、銀座線から日比谷線に乗り換えるルートを使っており、そのルートもすっかり覚えてしまって確認することがほぼなくなってしまった。
久々にストリートビューを使ったのは、去年蒲田に降りた時だった。

初めて見る景色が私は好きだ。
頭に入れた景色と違うことがあっても、地図ではわからない面白いことがあったり、結局道に迷ってしまったりしても、新しい景色を見たいと思う。
私は遠くを旅することができないから、時々ストリートビューで知らない場所た、既に行った場所の先の景色を見ては、ワクワクし、その場所の匂いや空気感を感じようとする。ストリートビューで神田橋を渡った時のあの感覚も、知らない街を知る時の喜びやドキドキ感に近かった。
多分私の頭の中は旅人なのだ。


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