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晴れて自由の身!

たいして時間がかかるわけでもなく、ものすごく面倒なわけでもなく、嫌な思い出があるわけでもないのに、何故かなかなかできないことがある。

確定申告である。

私はもう何年もずっと確定申告をしているが、2月中に提出できた試しがない。
私程度の取引では、伝票が大量にあるわけでもないし、巨額が動くわけでもなく、仕分け上難しいものがあるわけではない。
伝票整理から、e-Taxでの提出まで1日あれば十分できると言うのに、いつも作業は後回しだ。


それにしても、e-Taxのシステムはセンスがない。私だってこんなわかりにくいシステムは作らないだろう。スマホやパソコンの扱いに慣れていてもそう思うのだから、小さなお店を1人で切り盛りしてるようなおじいちゃんやおばあちゃんにはさぞ難しいのだろうと思う。
「簡単です」「すぐできました」
なんて言う芸能人は、そもそも税理士があらかじめ資料を揃えてあるのだろうし、税務署職員から一つ一つ丁寧に教わっているだろう。一般人はそういうわけにはいかない。だいたい私などは税理士に払うお金すらないのだから、自分でせっせとやるしかないのだ。

しかし、なぜいつも早々に提出し得ないのだろうか。その明確な理由は多分ない。早くに終わらせてしまえばやりたいことをどんどん進められるのに、いつも先延ばしだ。そんな自分の怠惰さに嫌気がさす。

挙句の果てに、替え歌まで作ってSNSに乗せ、現実逃避している。

やっとのことで、提出は済んだが、必要な書類をコンビニでコピーして郵送しなければならない。何のためのe-Taxなんだかよくわからない、と最後まで文句を言っている。


とは言え、大方終わったので私は晴れて自由の身である。
書きたい小説や描きたい漫画に手をつけられる。
来年こそは受付開始直後に提出するぞ…と毎年思っている。

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