数年越しの願いが叶う
夢が叶うと言うほどの大げさなものではない。しかし毎年元旦に書いている「今年やりたいこと・行きたい場所・食べたいものリスト」に必ず挙げている1つの願いがひとつ叶った。
日本橋を渡る。
私が住む千葉県からだったらそれほど難しいことではない。快速に乗って40分ほどあれば到着する場所だ。それに橋の近くにある日本橋三越には何度か行ったことがある。すぐに足を伸ばせば叶えられる願いだったのに、なかなかできなかったのにはわけがある。
冬の寒い時期は私の体が辛い、夏の暑い時期は私よりもヘルパーさんが辛いだろうと思うし、雨ではもちろん行かれない。それに何かそこに向かわせる強い動機がなければ行かないような場所なのだ。たとえば好きな俳優が出演する舞台なら多少遠くても足を伸ばすのに、”これぞ”という理由をあえてつけなければなかなか足が向かない場所である。言ってみれば「いつでも良い」場所なのだ。
今回の外出先選びでいろいろ目星をつけた中で、京橋のアーティゾン美術館に行くことを最初に決めた。お手洗いタイムとランチはその近くの日本橋高島屋…と地図と睨めっこをしていた時に、「そうだ!日本橋があるじゃないか」とふと気がついた。新日本橋駅で下車して三越を経由し、そこから日本橋高島屋に向かう道中の日本橋を渡るというプランを立てた。
日本橋を渡りたいと思ったのは、おそらく4~5年前だ。ブラタモリで見てからだったのか、その前からだったのか、記憶は定かではないがいつかあの橋を渡ってみたいと思っていた。
橋のたもとには歴史的なことが少し書いてあり、途中には麒麟像やアンティークな照明塔などが建てられている。日本橋の下にある日本橋川はあまり綺麗とは言えなかったが、江戸の人たちもこの川を見ながら橋を渡ったのだろうかと思いを馳せた。
もちろん当時は木造で、何度かの架け替えの後、現存するものは明治時代の架け替えのものだ。橋のあちこちには空襲の爪痕もあるとのことでおそらくその一つと思われるものも見てきた。
反対側のたもとには、江戸の物流を支える魚河岸があったそうで、江戸の喧騒が聞こえてきそうだった。
橋の周辺は近代的で高いビルが立ち並び、そこにポツンと江戸からずっとこの景色を見続けてきた橋が存在している。
私はこの橋を1往復半し、江戸の人たちの生活を思い描いた。
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