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隠匿的で誘惑的なカップ麺

水曜日の昼食はカップ麺と決まっている。絶対に、というわけではないが、前後のスケジュールの関係で、簡単に食べられる方が良いということでそうなった。


元々カップ麺が好きな私は、スーパーに行く度にカップ麵コーナーをぐるりと見渡して、ピンときたものを購入している。最近のお気に入りは日清の「八王子ラーメン」である。身の回りでは取扱店舗が1店舗しかなく、何個かまとめ買いしたいが、かさばるのでいつも2個までしか買えない。しかも、おそらくある程度の期間がきたら終売してしまいそうな予感がする。できるだけ食べておかねば…。

カップ麵にはひとつ思い出がある。
小学校1年生から3年生の夏休みまで、家族と離れ、寝泊りをしながら、学校に行ったり、手術やリハビリを受けたりする施設に入園していた。自宅が遠いため養護学校へ通うことが難しく寄宿舎がわりに入園している子や、中にはわけあり家族の子などもいて、それぞれ皆重い荷物を背負いつつ、明るく元気に暮らす場所だった。
そこでは4年生以上の子には20時におやつがでる。そのおやつ、時々カップ麺が出ることがあるという噂がまことしやかに流れていた。4年生以上の子たちはハッキリ言わないので、それが本当かどうかわからない。21時か22時には消灯で、果たしてそんな時間にカップ麵を食べさせるのだろうかと今なら思うが、20時消灯の3年生以下の子どもは、4年生以上の子たちが羨ましくてたまらない。
私が入園していたのは3年生の夏休みまでだったので、そのおやつにはありつけなかった。しかもその施設はもうだいぶ以前に閉園となったのだ。
もはや真相は闇の中である。

もしそれが本当ならば、それほど美味しいとは思えない普段の食事の中で、子どもにとってカップ麵はちょっとした隠匿的で誘惑的な味がしたに違いない。
そんなことを想像しながら、この夏も、クーラーをかけながらも、なお汗だくでカップ麵を食べている。

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