幸福に満たされる朝
またもや大企業のトップによる暴言…
近年、そういった力のある人たちによるパワハラやら差別発言やらが目立つ。地位も名誉も金もある人間がなぜそんなことを、と思いながら朝の支度をしていた。
今朝はクルジャンのア・ラ・ローズの気分だなと思って、買ったばかりのロールオンを、自分しか香らない程度に手首と首筋に、ひと塗りした。
ああ、なんてキレイな香りだろう…
得も言われぬ幸福感で満たされた。
そして瞬時にこう思った。
人は幸福感を感じている時には暴言など吐かない。
たとえば美味しいものを食べている時、美しい景色を見ている時、愛する人と素敵な時間を過ごしている時、暴言を吐こうなんて思うだろうか。
心が満たされているときは、あらゆる人に優しくありたいと思うものではないだろうか。
冒頭に出てきた地位も名誉も金もある人たちには、地位も名誉も金もあるのに、きっと満たされていないのだ。
イライラしている、何かに追われている、普段の生活に不満を抱えている…
美味しいものも、最高級のものも、最高のサービスも知っているのに、おそらくそれを最大限に味わってはいない、幸福感を感じていないから、自分のイライラを人にぶつけるように、人を蔑むような発言を平気で人前でしてしまうのだろう。
偉そうに言っても私だって人に対してネガティブな感情を持たないわけではない。
けれど人前で暴言を吐くほど心が疲弊する前に、美味しいものを食べよう、思い切って欲しかったものを買おう、好きな香りを纏おう。
そう思った朝だった。