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運動が一切できない私が食事だけで痩せられた話 ~そして夢も叶った~

私は障害者です。寝たきりではないですが、生活のほぼ全てに介助が必要です。
症状などはまた別の機会にしますが運動は一切できません。
そんな私がダイエットできたお話をしたいと思います。

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運動ができなければ食事を何とかするしかありません。でも食べることは大好き。
ダイエットなんて無理、私はこのままでいいの、ありのままで。日々楽しいんだし、無理することなんかないの。ずっとずっとそう思ってました。

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何故「食事だけでなんとかしよう」なんて思ったかというと、ある日頭にこう浮かんだんです。

「痩せてキレイになって大好きな人に会いに行く」

大好きな人って言ったって友達や知り合いじゃないですよ。連絡先なんて知りません。会えるかどうかだってわかりません。
でも「会えた時に恥ずかしくない自分でいよう」と思ったんです。

実際、食後に吐き気や、逆流性食道炎のような症状があったり、常に唇の端が切れる(私の食べ過ぎサイン)など体調もあまりよくなかったんです。

お洒落は好きだけど、だんだん選べる服、特にボトムスは履けるものがなくなって、着たいものではなくて着られるものを選ばなくてはならないように。

こんな自分じゃ会えないよ…そんな状況でした。

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私が1年間実践してきたことを順不同で挙げてみます。専門家の指導を得たものではないので参考程度にしてくださいね。

【食事の全体量を減らす】
最初に決めたのはこれだけです。
元々の食事量は平均的には少ない方だと思います。例えば和定食の大〇屋さんの小盛りご飯1/4~2/3、おかず、汁物、デザートでお腹いっぱい。ファミレスの一人前は食べきれません。それでも食べ過ぎだったんです。

【一気に減らさず少しずつ減らす】
ご飯は母がよそってくれますが、盛られた量の8分目くらいまで食べます。おかずは普通に。
それを数日繰り返すと「これくらいの量は食べないんだな」となって少なく盛られてきます。そしたらその8分目まで食べる。
そんな繰り返しで、今は大〇屋さんの小盛りご飯1/8前後です。日によっては普通の人がひとくちで食べるを数回に分けたくらいの量だけ食べることもあるし、盛られた量を食べきることもあります。

おかずはバランスよく食べるようにしました。ただ量を摂りすぎないようにだけ気をつけています。

それでも完食する日もあれば残す日もある、そういうルーズさが続けられた秘訣かもしれません。

【「あと一口食べたい」「もったいない」を止める】
あと一口食べたい…ありますよね~。今でもこれはあります。そんな時は目標を思いだす、おあずけされたままのワンコみたいにじっとご飯やおかずを見つめながら「彼に会うんだよね?会いたいんでしょ?じゃあ残そうか」って。

もったいないに関しては、残すつもりなら初めから足りないかな?くらいの量を盛ればいいんです。
困るのは買ってきたものや外食。これは本当にもったいないです。ごめんなさい、申し訳ない、そんな思いで残します。

【およそのカロリーを考えながら食べる】
ダイエットにカロリーは関係ないという考え方が主流だと思いますが、考えながら食べるという意味ではひとつの目安かなと思います。
どのくらい食べる量を減らせばいいんだろうと思った時に調べて計画を立てました。

成人女性で身体活動レベル1(生活の大部分が座位の人)で1日1200kcal必要なんだそうです。
私は普通の人のように動けませんし全体としては小柄なので目標を1日800kcalとしました。これはかなり厳しめなレベルです。例えばパスタ1人前で600~800kcalあります。だから目標値過ぎてもいい。ただ意識することで今自分が食べる量が多いか少ないか考えることができるんです。

【好きなものを食べる】
ステーキも揚げ物も、パスタやケーキも好きなものを食べています。だからダイエットによるストレスは全くありません。

【たくさん食べたら次回の食事で調整】
時には食べ過ぎちゃうこともあります。めちゃくちゃカロリーオーバーの時もあります。
私は週1回、日中に外出することができますが、ランチは結構豪華にいただきます。量もいつもより多め。
その代わりその日の夕食はほとんど食べません。オリーブ3粒とか少量サイズのヨーグルトとか梅干1個とかです。

【迷ったらカロリーの低い方を選ぶ】
外食のメニューやお惣菜などで迷う時はカロリーの低い方、もしくは食材をチェックします。
私は軽度のアレルギーを持っているので食品表示を見て買う習慣があるのですが、アレルギーのない方だとそこが面倒かもしれません。でもとにかく見る!値段を見る前に食品表示を見る!

【ストレスコントロール】
私は元々あまりストレスを抱えていないタイプ。食べることは好きですがストレス食いはしない方です。
それでも人間ですからストレスはゼロではないです。それに女性の身体のリズムに沿って朝から意味なくイライラすることもあります。

いつも良い気分でいるというのは実は技術なんです。
自分で「あ、今イライラしてる、ストレスを抱えてる」と気づくこと。
それによって食べてしまっていることに気づくこと。
食べることによるストレス発散は一時的なものだから意味がないこと。
できれば夢中になれるものを見つけること。
自分は幸せであるという意識を持つことです。

【周囲の「ふくよかさん」を参考にする】
当然ですが反面教師にするんです(笑)
ふくよかさん達を見ているとやはり大量に食べています。
お話を伺う限り、一度にスナックやチョコを1袋・1箱、寝る前に食べる、偏った食事、ストレスによるドカ食い等が多いです。
「1度食べだすと止められない」「ダイエットしようと決めても3日坊主になる」と言います。
そして全員に共通するのが「ダイエットに対する明確で強い目標や夢がない」ことです。

【言い訳しない】
「だって食べないともたないから」「だってもったいないから」「だって夫(妻)が食べるのに付き合わないといけないから」「だってイライラするから」「だって食べるしか楽しみがないから」「ダイエットなんて私にはできない、だって運動できないし食事減らすなんて無理」…

本当に痩せたいと思っていたら言い訳なんてひとつも出てきません(笑)

【食べる順番を考える】
私はサラダ、冷ややっこ、茶碗蒸し、野菜の煮物など水気の多いものを先に食べるとお腹いっぱいになるので、そういうメニューがでたときは先にいただきます。
でもこれは出されたメニューによるので、出てきた時にパッとみて考えればいいと思います。

【間食を止める】
おやつはそんなに食べる方ではないですが、3時頃ってたいしてお腹が空いてなくても手に取ってしまう何となく口さみしい時間なんですよね。
私は小さめのおせんべいやクッキーを1枚、小袋のスナックを半分程度食べていました。
でもそれは一切止めました。だってたいしてお腹すいてないんだもん。それ食べなきゃ空腹で死ぬなんてレベルじゃないんだもん。食べることが習慣になってるだけなんですよね。

食後にチョコを食べることはあります。毎日は食べないけど週に1~2回は食べたいな。
でも決めた量しか食べない。小分けタイプなら2個まで、板チョコなら区切り線1個分のひとかけら、それ以上は食べない。もし食べちゃうんだったら初めから食べない。

【寝る前は絶対食べない】
子供の頃から3度の食事以外は食べ物が出てこない家庭で育ったので、寝る前に食べる習慣はありません。お茶すら飲みません。水だけ。
寝る前は絶対ダメです。胃腸にも負担がかかってダイエット以前に身体に悪いです。

【お腹すいちゃったらどうするの?】
食べる量が極端に少ない日とかランチが多めだった為に夕飯をあまり食べなかった日とかはお腹がすきます。
食後1時間後にお腹がすくこともあります。
幸いに決まった時間以外に食べる習慣がないので食べようとは思わなかったです。

すごくしんどいと思うことはありませんでしたが、あと一口食べたいとどれだけ思ったことか。
その度に「痩せてキレイになって大好きな人に会いに行く」を思いだして茶碗を置きました。
そこに辛いなどという感情はなく、ただ「努力して少しでもキレイになった私で会いに行く」それだけです。

◆◆
最初のルールは「食事量を減らすこと」だけだったのが、継続することによって何をどう食べるかまで考えられるようになりました。ルールを守れないことがあってもいい、ただ何となく頭の中に入れて意識しておくだけです。
そうやって1年間続けました。

5ヶ月目くらいにお風呂に入る際身体を持ち上げてくださるヘルパーさんが「あれ?軽い」と言いました。
別のヘルパーさんもベッドから車いすへの乗り移りの際「あれ?最近軽くなった?」と言いました。
そのまた別のヘルパーさんは後姿を見て「あれ?背中周りスッキリした?」、毎日見ている母も「あれ?あ顎の線きゅっとした?」と周りで「あれ?」が増えていきました。
この時点では自分ではわかりません。家庭にある体重計には乗れませんから実感がないんです。お世辞だと本気で思っていました。

8ヶ月目くらいのある日、横になったときにお腹が凹んでる感覚がありました。胃のあたりが肋骨より凹んでる感じです。自分で「あれ?」と思い始めた頃です。

最終的に数字で見えたのはダイエットから11ヶ月目、健康診断の腹囲測定。
なんと20cm減りました!測定誤差を考えても10cmは減っていると思います。
家で出来る範囲の健康診断なので体重はわかりません。
でも腕時計が若干緩くなり、約1年前に買ったパンツがずり落ちました。

自分で成果がわかると自信がつきます。もう少し頑張れるという勇気も沸きます。

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そしてね、とうとう夢が叶ったんです!!!
会えたんですよ、大好きな人に!!!

この話はまた今度ね。

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