人に必要な煌めき
2週間ぶりの外出だった。
行く場所は既に決まっていたので、あとは何を食べ、何を買うか、1週間くらい前からずっとメニューやらウェブサイトやら眺めていた。計画を立てている時が1番楽しいのかもしれない。
久しぶりだと外出の手順を忘れてしまう。女性ならしばらくメイクをしないとメイクの手順を忘れるということはないだろうか。どの順番で何を行い、何時までに終わらせるという一連のルーティーン、しばらく出かけないとそれがスムーズにいかない。
頭をフル回転させて、手順よく、ぬかりなく出かける準備をする。
ちょっとだけおしゃれをして出かけると言うのは、やはり人間の生活としてあるべきもののような気がする。
おいしいものを食べて、欲しいものを買って、できればお金の心配なく食べたり買ったりしたいが、昨今の経済状況を考えると多少の我慢は必要だった。しかし久しぶりの銀座は活気があって、人々が皆楽しそうだった。それを見るだけでもこちらにも楽しいエネルギーをもらったような気がする。
出先の店舗になじみの店員さんができた。今回で接客は3回目になるが、やはり行った先で、お互いに一見同士ではなく、顔を知っている、好みを知っているというのは、買い物をさらに楽しくするものだと思う。ひとしきり商品のことについて話し、近況について話し、昨今の天候について話し、それはあくまで店員と客の間のことではあるが、家族以外の人と話すことは私にとってとても必要だということを改めて感じた。
人の混雑は好きではないが、人が持つパワーを受け取るには、やはり人のいるところにいるのが良い。自然の良いところは嫌いではないが、外出の回数が少ない私にとってはぼんやりと自然の中に滞在する時間が少しもったいないような気がしてしまう。
人のいるところで、少し気を張って、人を観察しつつ、新しいものと出会って、新しいものを愛でていく。
外に出ることは私にとって必要だ。衣食住だけではない、人には人それぞれの”煌めくもの”が必要だ。
少し秋めいてきた夕焼け空が美しかった。
秋の虫が鳴きはじめていた。
風が柔らかくなっていた。
私は生きている。
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