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アナログ時代のサスペンスホラー
2月15日までYouTubeで無料公開されている『八つ墓村』を観た。
子供の頃に観た記憶はあるが、おそらくテレビでの再放送であり、金田一耕助が渥美清だったことも、今回のバージョンを観るまで知らなかった。その他の出演者も、今は亡き大物が勢ぞろいだ。現在中心的な活躍をしている俳優が、その他大勢の中に名を連ねていたりする。
製作されたのは1977年、昭和52年だ。映像から想像するにちょうど公開時とリアルタイムな感じの車や建物や服装、小道具が登場する。私には古い時代の話だが、あの時の人々はこれを観て臨場感を感じたのだろうか。
当時、特撮はあったはずだがCGなどのデジタル処理がなかったであろう時代。フィルム独特のぼやけた輪郭が不気味さを増す。横溝正史の本は読んだことがないが、原作を読んだことのある人は、あの独特の世界観を映像でどうみたのか知りたくなる。
舞台は夏の岡山。ムンムンとして蒸し暑さと、当時、関東ではあまりなじみがなかったであろうクマゼミの音、山や木や木造の古い建築が放つにおいが伝わってきそうな、今どきで言う「濃ゆい」映像だ。
そしてまた、セリフで埋め尽くすような今現在の映像作品と比べて、セリフに間があり、少し考えないと理解が追いついていかないような言い回しが多い。
映像制作技術は今の方が進んでいるはずなのに、作品の深さはこちらの方が圧倒的に軍配があがる。
すべては古く、重く、湿った雰囲気に包まれて、現実感はないのに現実的で、とても面白かった。
中でも、村人が主人公の萩原健一を犯人と決めつけ、集団で探し殺そうとする描写は、現代のSNSと同じようなものを感じた。
今の昔も、人は変わっていないのか。
観たことがない人は、ぜひ観てみてください。
結構グロいシーンが多いので、耐性のない方や、お子様にはご注意を。
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