幸運の塊
私はチケット運がある方だ。平日の昼間に観劇やコンサートに1人で行くことが多いからというのもあるが、日曜日開催でキャパ400人程度の会場でもたいてい当選する。今までどうやっても手に入らなかったのは、『ファントム』の千穐楽くらいなものだ。
金曜日に『アテンションプリーズ2』と題されたコンサートに行ってきた。前半はミュージカル的に構成され、後半は歌を聴かせる素晴らしいコンサートだった。コンサートと書いたが、それを超えるエンターテイメントショーだった。
実はこのコンサート、行ってみたいと思い立ったのは12月で、その時すでにチケットは完売状態、最後の先着販売でももう手には入らなかった。
ところがそのことをSNSに投稿してしばらくしてから、ある方のお声がけにより話がトントン拍子に進み、行けることになった。当日、本当に会場に入れるのかどうかすら信じられない程、突然降って湧いた話だった。
身体障害を持って生まれて、正直毎日大変なことの連続だ。年齢と共に障害の状況も変わり、今では生活のほとんどを介護なしでは生きていけないし、介護制度もバリアフリーも理不尽なことばかりだし、偏見や差別は普通にあるし、面倒くさがられたり邪魔もの扱いされたりもする。
しかしその分、私はどうやら強運の持ち主のような気がしている。
子どもの頃は身体が弱かったが、大きな病気をしたことがなく、障害の状況を改善するための手術以外で入院したこともない。
上記のように人から嫌な思いをさせられることは多いが、逆に人から優しさを受けることも健常者に比べたら多いのではないだろうか。
おかげさまで、リモートワークが一般的になるよりずっと以前から、自宅で仕事ができているし、そこそこのスキルもある。自分で稼いだお金で好きなものを食べたり、欲しいものを買ったりできている。
困ったことや悲しいことがあれば、こっそり声をかけてくれる人もいるし、反対にそっと胸の内を明かしてくれる人もいる。
嬉しかったことを自分のことのように喜んでくれる人もいる。
私の文章や漫画を待っていてくれる人もいる。
幸運の塊ではないか。
「自分は透明な存在だ」、「誰からも優しくしてもらえない」と言う人達がいる。幸せの形は比較できないが、五体満足でありながらそう思ってしまう人達がいると思うと、私は運が良いのだ。
時々こうやって私は自分の運の良さを確認する。
別に大きな運がなくても良い。毎日小さな運に包まれて、時々ものすごくラッキーなことがあって、私の全身はそういうものでできている。
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