
初夏
ブドウ畑も初夏の装いとなりました。
萌芽を経て展葉した葉や、ブドウ樹の足元の草花の若草色は、心を穏やかにさせてくれます。
山麓に位置するブドウ畑では、時折、春嵐の名残を思わせる激しい風に吹かれることもありますが、もう頬を刺すような冷たさはなく爽やかです。

さて、ワイナリーでは『グリド甲州 2022』が発売となりました。
「白ワイン”甲州”を日用へ」という父の思いが原点となり、1999年に出発したワインですが、24ヴィンテージ目となりました。
これからも多くのお客様に愛されるワインであってほしいと願っています。
また、ワイナリー限定の『明野ブラン』もこの時期に発売させていただく、爽やかなワインです。
今から20年ほど前、フランス・ロワール地方の名門ワイナリー「ドゥ・ラドゥセット」のラドゥ セット男爵がグレイスワインの赤ワインを飲んで気に入り、父を都内のレストラン に招待をしてくださったことをきっかけに生まれたワインです。
ラドゥセット氏は甲州に閃きを得て、フランスに帰国するなり、自社畑のソーヴィニヨンブラン の樹を200本、日本へ送ってくださいました。
こうして、ロワール生まれのソーヴィニヨンブランが、明野町の三澤農場で育てられることにな りました。
2022年産は、三澤農場産のシャルドネとソーヴィニヨンブラン半々の品種構成で、フレンチオークの旧樽にて発酵貯蔵を行っています。
ソーヴィニヨンブランの花香が繊細ですが、口中ではシャルドネのあつみと、ソーヴィニヨンブランの酸が奥行きを与えています。まだ少し硬さはありますが、雑味は無くこれから楽しみな白ワインです。
2021年産の甲州も引き続き、おすすめしています。
9月中旬以降の好天を受け、一気に熟度を増していった2021年。余韻は力強く、エネルギッシュとも思える甲州です。
中でも『甲州菱山畑』は、産地別に甲州を醸す当ワイナリーの2021年産甲州の中でも、明確な個性を感じるワインです。
ナチュラルに仕込んだ甲州に感じるピュアな印象を持ちながら、標高由来の酸は心地よく、複雑な土壌がもたらす味わいの層が広がり、引き締まった後味が幅広いお食事との相性を期待させてくれます。
ゴールデンウィーク中のグレイスワインサロンでは、2021年産と2012年産の垂直試飲を行い、9年の違いを多くのお客様にお喜びいただけました。また是非企画したいと考えています。
『甲州菱山畑2021』は、先日、オーストラリアの全国紙「Financial Review」の中でもご紹介をいただいた、海外からも人気の高いワインです。
Financial Reviewの全文はこちらのTwitter記事からお読みいただけます。
The winemaker at the family vineyard in Yamanashi prefecture spent time in Australia’s Hunter Valley before producing her own superb expressions of semillon-like wine.https://t.co/ecJKvSmfnE
— Financial Review (@FinancialReview) April 19, 2023
【5月 休業日のお知らせ】
5月7日(日)
【貸し切り営業】
5月14日(日)午前中・21日(日)午前中・28日(日)午前中
*13時より営業いたします。
【営業時間のご案内】
9:00~12:00 13:00~16:00
12時~13時は、発送業務を行っております。
また、清掃や換気を行いますため、試飲のラストオーダーは閉店15分前とさせていただいております。