顧客の声に耳を傾ける
「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」を活用した内部統制の仕組みづくりでは、内部統制に関わる組織経営のプロセスを8つの側面(カテゴリ)に分けて、質問を通じて具体的に仕組みに落とし込んでいきます。
カテゴリ1.顧客・社会との関係維持について見ています。
顧客の声に耳を傾け、顧客のニーズを満たす製品やサービスを提供するのが、基本的な活動です。スタートは、顧客ニーズの把握です。
1.(7)顧客ニーズ・需要の調査
会社は、顧客の製品・サービスに関する希望やニーズを調査し、これに基づいて、顧客の需要にマッチングするような製品・サービスを提供していますか。
この前提として、自組織のお客様は誰か、誰に価値を提供するのかを明確にしなければなりません。
顧客のニーズは、いま実際に自組織の製品やサービスを使用している人だけではなく、将来ユーザになりそうな人あるいはなってほしい人についても確認し、把握することが必要です。
これについては、組織プロフィールの一項目として、事前に確認しました。
ほとんどの組織は、複数の経路を介して顧客の声を聞きます。
よく使われる経路には、次のようなものがあります。
・主要な顧客とのフォーカスグループ
・主要な顧客との緊密なコミュニケーション
・失われた顧客や見込み顧客への購入や関係性構築の意思決定に関する聴き取り調査
・ソーシャルメディアに投稿された顧客のコメント
・競合組織や類似製品を提供している他の組織と比較した受注/失注分析
・各種調査またはフィードバック情報
顧客が製品やカスタマーサポートに対する印象をソーシャルメディアに声としてあげる傾向が強まって来ています。顧客は、あなたの組織が運営しているブログなどのソーシャルメディアを通じて、あるいは、FacebookやTwitterなど独立系のソーシャルメディアもしくは顧客自身による手段を通じて、この情報を提供します。これらはすべて、組織にとって価値ある情報源になり得ます。否定的なコメントは、改善、イノベーション、および即時のサービス回復のための価値ある情報源になり得ます。
組織は、これらの情報をモニターし、追跡するために、この伝達手段を熟知することが必要です。ソーシャルメディアは、顧客の意見を聞く手段であると同時に、コミュニケーション、働きかけ、エンゲージメントの手段ともなります。
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ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークでは、3.1顧客の期待で同じことを尋ねています。
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。
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内部統制評価基準改訂版「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」については、NPO法人内部統制評価機構のウェブサイトをご確認ください。
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