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さらには、組織の行動の影響を受けるその他の人々を大切にする
ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。ボルドリッジはまた、米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)の「審査基準」であり、それをもとに自己診断・審査を行い、組織の改善点を見つけ、改善します。
ボルドリッジが大切にする核となる価値観と概念で次に位置するのが人を大切にするです。
これについては、まず社員、および、パートやアルバイト、ボランティアまで含めた働き手を大切にすることについて見ました。
人を大切にする
人を大切にする。成功する組織は、働き手と組織に関与しているその他の人々を大切にします。それらは、顧客、地域の人々、サプライヤーやパートナー、および組織の行動の影響を受けるその他の人々を含みます。
(ボルドリッジ核となる価値観と概念より)
人にはサプライヤーやパートナーも含みます
成功する組織には、働き手、パートナー、協力者の、多様な背景や特性、知識、スキル、創造性、および行動の動機を活用する、公平性と包括性(equity and inclusion)の文化があります。
公平性を促進するということは、すべての顧客と働き手が公平に(fairly)扱われ、すべての働き手が潜在能力を最大限に発揮できるようにすることを意味します。
包括性(inclusion)とは、参加を後押しし、帰属意識を高めることを指します。
人には組織の行動の影響を受けるその他の人々も含みます
成功する組織はまた、顧客、地域の人々、株主、および組織の活動に影響を受けるその他の人々を含む、組織に利害関係を持つすべての人々を大切にします。
全体の到達目標を達成するために、成功する組織は、内部および外部の協力関係や協働的で多数組織に亙る提携からなるエコシステムを構築し、重きを置きます。
内部の協力関係には、労使間の協力などがあります。内部の協力関係を形成するには、柔軟性、応答性、学習、および知識共有を向上させるために、業務単位や地区をまたいだ人同士、あるいは、従業員とボランティアの間のネットワーク関係を作成することなどがあります。
製品やサービスがますます複数分野に亙るものになるにつれて、組織は、業界外の競合他社や組織とのこれまでになかった形のパートナーシップ、提携、コンソーシアム、バリューネットワーク(訳注:バリューチェーンの拡張)を含む、新しいビジネスモデルやエコシステムなどが必要となります。
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ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」が、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。