本八幡botからの挑戦状
2020年9月11日~10月2日、人気Twitterアカウント本八幡botさんの謎解きイベント「本八幡botからの挑戦状」を開催しました。
オンライン上でのコミュニケーションの大切さが際立ったコロナ禍。
市川駅にあるシャポー市川を拠点とする「むすぶば」は、オンライン上ではあまり存在感がありません。
時代が変わっていくのを目の当たりにする中、
本八幡駅近辺の情報を発信し、Twitterで1万人以上のフォロワーがいる本八幡botさんに、手がかりを求め、本展を企画しました。
■根深い2駅の溝
このイベントについて語る前に、まず皆さんにお伝えしなければなりません。
それは「市川 VS 本八幡」問題。
市川市の総武線界隈にお住まいの方は薄々、いえ、色濃く感じているかと思います。
どうしても本八幡の方が強い…
市川市役所があるのも本八幡、
市川インターが近いのも本八幡、
都営新宿線が通ってる、サイゼリヤ発祥の地、コルトン、美容院多い、地価高い、ジャガーさんいる、マクドナルドある…はいはい、すごい便利、いい街。ねー。ふー。
別に張り合っているわけではないんですよ。
ただ同じ市川市で、市川駅の方が総武線快速止まるのに(張り合ってる)
みんな本八幡モトヤワタって…
という駅コンプレックスが「市川 VS 本八幡」問題です。
そしてその大都会本八幡を背負ってSNSの荒波を行く
「本八幡bot」というツイッターアカウントがあります。
フォロワー1万人を超える大人気ユーザー。
お店の開店情報や災害情報から小ネタまで、つぶやけばたちまち拡散!
これはお世辞でも何でもなく、昨今の本八幡の繁栄にはbotさんの功労があると、私は思います。
そこで今回は、本八幡botさんとタッグを組み、
モトヤワタの熱をイチカワにも注入できるイベントを企画することにしました!
■botさんはまじでバケモン
botさんはSNSでの活動を見ているだけでもとても多才な方、ということは解っていました。
かくいう私も本八幡の情報は、ほぼbotさんのツイートから得ています。
これだけ早く細かく、かつ正確な情報を140文字で発信するのは、並大抵の努力で成らないことは言うまでもありません。
そんな敏腕なbotさんとまだまだ知名度の低いむすぶばがイベントを企画するにあたり、モトヤワタだけでなく、イチカワも盛り上がるイベントを、様々な角度から検討しました。
人を集めることができない大前提のもと話し合う中で、
過去何度か、本八幡botさんのツイートに、自作のクイズがあったことを思い出しました。
クイズをたくさん作って謎解きにしたらどうか、と提案するのに、さほど時間はかかりませんでした。
実はこの頃、前回の「Shun Shirai夏のいちかわ展」や、同時期に開催する「ますくば」の準備もあり、私はてんやわんや。
会期まであと1か月ちょっとという、普通なら激怒されても仕方ないスケジュールでクイズ制作を依頼するという不躾の極みでした。
しかし!botさんにクイズ制作のお願いをしてから3日足らず!
シャポー市川のテナントショップ名を使った、特大ボリュームのクロスワードが届いたのです…!
まじでバケモン(誉め言葉)
その後も出るわ出るわクイズ案。そのどれもがクオリティが高いことに本当に驚きました。
はじめは回答用紙を作る予定はなかったのですが、あまりのボリュームに急遽追加したほどです。
■1回も会ってない
botさんにクイズの問題を作っていただき、私がヴィジュアライズをしていきました。
問題の特性上、ノーヒントでゴールできる方は少ないと読み、ネット上、むすぶば内、感想ノートなど、方々にヒントを散りばめました。
制作過程の提案や確認は全てSNSで行いました。
直接お会いしてお話をすることはなく、まさにニューノーマルなクリエイトでした。
しかも全くと言っていい程ストレスがなく、無駄な打合せを設けるよりよっぽどスピーディーでした。botさんには本当に感謝しています。
■あふれ出る市川市愛
参加心を煽る意味合いで「本八幡botからの挑戦状」というタイトルを付けましたが、
botさんの作った問題には、本八幡のみでなく、市川市全域の要素が盛り込まれていました。
景品に地元の有名洋菓子店「グランドルチェ」のチョコレートを推薦したのもbotさんです。
グランドルチェは本八幡の本店をはじめ、南行徳や新浦安にも店舗があり、旧ドルチアの頃から何十年も私たちを楽しませてくれています。
2020年7月には、市川真間に新しく店舗がオープンしたばかりです。
おそらくグランドルチェを知る方の多くが、「グランドルチェといえばモンブラン!」と想像される事と思います。一風変わった三角形のモンブランは、手土産にも喜ばれるイチカワ市民の自慢の逸品です。
しかし今回botさんが提案してくださったのは「チョコレート」。
むすぶばの開場時間が短いため、賞品は現物ではなく引換券をお渡しする流れでしたので、保存状態などのことは抜きにして、真っ先にチョコレート!
実はグランドルチェのチョコレートは、国際線のファーストクラスや伊勢志摩サミットでも提供されたという、素晴らしいチョコレートなのです。
伝統的な製法で作り上げる、スイスの「マックス・フェルクリン社」の高品質の原材料を使用しています。
こんな貴重なチョコレートが近くの洋菓子店で手に入るなんてご存知でしたか?
このチョコレートを、グランドルチェを皆さんに知ってもらいたい、
新しくオープンした市川真間店を応援したいという気持ちで、ご提案下さったのです。
また、本展と同時開催の「ますくば」では、本八幡の手芸店が閉店した際に、botさん自ら在庫を買い取った「ボタン」を使ったマスクチャームも制作しました。
こちらはまた別のお話。
とにかく、本八幡の知識ならbotさんの右に出る者はいないですね。
■私たちの「謎」もとけた!
これまで、ハンドメイドマルシェやワークショップ、音楽ライブなど、万人受けとでも言いますか、安定したイベントを行ってきましたので、「謎解き」しかも「ツイッターの中の人」という対象者を絞ったコンテンツがどうなるか…少し心配していました。
しかしbotさんの影響力のおかげで、Twitterでの事前告知でも反響が大きく、用意したハッシュタグ#謎八幡bot を見ても、様々な方に挑戦していただけようで、安心しました。
会期中もツイートをしていただいたり、謎解きのクリア人数に応じて、市川駅近辺のイイトコロを呟いていただいたりしました。
その甲斐あって、長い会期でしたが、日々の来場客数が減ることもなく、むしろ本展を目的にシャポー市川へいらっしゃる方が多かったように感じます。
ボリューミーな内容でしたので、諦める方、持ち帰ってチャレンジされる方、日を改めてくださる方もいらっしゃいました。
個人的には、Twitterの中でお話をしていた方に話しかけていただけることが多々あり、画面の中から飛び出してきたような、すごく不思議な特別な経験をさせていただきました!
また、イチカワやモトヤワタに興味のある方だけでなく、「謎解き」から本展を知っていただいた方のご来場もあり、これは今までの私たちのイベントにない、新たな発見でした!
地域に関する問題が多かったので、市川市を知っていただくキッカケになったのではないでしょうか。
地域の垣根をこえて足を延ばしていただいた本展。今後企画するイベントは「イチカワ」にとらわれすぎず、市川を最大限に活かし、多様な人々を、楽しく、豊かにすることが重要なのではとの気づきもありました。
企画の段階から、私たちに与えてくれた新たな発見まで、我々の想像をはるかに、華麗に超えていった本八幡botさん。
また何か一緒にできたらいいなと虎視眈々と狙っております。
謎解きと謎解きの答え合わせはbotさんが解説してくださっていますので
こちらのツイートをどうぞ!
「むすぶば」では、みなさんによりゆたかな時間を送っていただけるように、今後も様々な催しを計画しています。
noteだけではなく、Instagram、twitterも更新しているのでチェックしてみてくださいね!
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