Pontaの森のお話~美幌町藤田さんに聞く 技術編~
こんにちは!
今日は昨年2021年10月17日北海道美幌町に誕生した「Pontaの森」について、Pontaの森の育成にご尽力いただいている森のプロフェッショナル、北海道美幌町経済部農林政策課耕地林務グループの藤田知典さんへのインタビューの2回目です!
1回目の記事はこちら↓↓
今回は「技術編」ということで「Pontaの森」や「美幌町の森づくり」で活用されている技術についてインタビュー形式でお届けします。
■もともとはずっと放棄されていた場所だった
Pontaの森ができた場所は、水源のそばで、もともとはずっと放棄されていた場所でした。
木の役割は林業やCO2削減の他にも生活において重要な役割があります。それは山の保水です。木が保水をすることで、土砂崩れなどの災害を防ぎ、人々の命を守ります。
また、広大な牧場の中に位置するため、木が大きくなれば牛たちの日影にもなります。また、鹿や熊など野生動物の住処にも。
動物たちの命も守ります。
森があることでみんなの命を守ることになります。
■技術と経験が必要な「火入れ」
通常、森林をつくる際の「地ごしらえ」は重機を使って行います。
「地ごしらえ」とは植林地に残っている枝や雑草などを片付け、新しく植える苗が育ちやすい土地にすることです。
美幌町では重機を使った「地ごしらえ」だけでなく、さらに「火入れ」という火で燃やす方法で木を植えるための準備を行います。「火入れ」をすることで植林エリア内にねずみや虫が発生しにくくなります。
「火入れ」は技術と経験が必要な方法でなんです。
「火入れ」は一度火を付けると熱くて近づけません。そのため、職人さんが天気や場所を見て頭の中で計算をしながら泊まり込みで作業を行います。
■美幌町は林業に向いている地形
美幌町は比較的ゆるやかな地形で林業にとって好立地なんです。
重機をそのまま使うことができるので効率が良く作業を行うことができます。
また、林道が整備されていることも林業がしやすい理由です。
▼美幌町の地図(標高が低い白い部分が多いことが分かります)
■美幌町の木製ネームプレート
Pontaの木製ネームホルダー(非売品)はレーザー彫刻機を使い作っています。パソコンにイラストデータを入れてスタートボタンを押すだけで作ることができます。賞状等も木で作ったりします。
彫刻するだけではなく、人形等も機械で作成することが可能です。 ネームホルダーは美幌町の松下工芸さんが制作しており、美幌町の森で育った環境に配慮し育てられた木を活用しています。
美幌町ではきてらす(お子様が木製の遊具で遊ぶことができる施設)のクリスマスツリーの飾りをレーザー彫刻機で作り、子どもたちに色付けをしてもらったりしてます。
美幌町では地元の木材を活用した様々な製品の開発に取り組んでいきたいと考えています。
■木を植えるコツは人生と同じ
木を植える1つ目のコツは「まっすぐ植える」です。
「強い信念」と「ぶれない心」が大事です!
2つ目は「木を植える穴をふさふさにすること」「根っこをまっすぐにすること」。何百年続く、木の人生を左右するので責任感が大切です。
3つ目は「クワの使い方」です。クワは無駄な力を使わずに如何に効率よく行うことができるかが大事です。
4つ目は「根っこをしっかり踏むこと」です。冬が終わり雪の氷が解けてしまうと木が春に倒れてしまいます。根っこをしっかり踏み、空気を抜くことで、倒れることを防ぎます。
まさに木を植えるコツは人生と同じだと思います。
■おわりに
今日は美幌町の藤田さんに「Pontaの森や美幌町の森づくりの技術」についておうかがいしました!
次回は「美幌町編」ということで美幌町の良いところやおすすめスポットについてのお話をご紹介させていただきます!