GDPが増えることは良いことなのか。
GDPは増えた方が良いですか。
この質問をしたら、
大半の人が
そうに決まっているだろと答えるだろう。
しかし、増えるより減る方が良いケースはあるはずなのだ。
これからあげる良いケースは2つである。
①コスト減少②自給自足
①コスト減少(名目GDP減、実質GDP一定)
例えば、とある食料100gの世界の平均価格が100円だとし、全世界で5000トン食べられるとする。ある日、とある技術が完成し、食料の供給能力が格段に上がった。食料の需要はこれまでと変わらないけども、価格は下げられるので全体的に価格が下がる。この場合、各国のGDPは下がる。
つまり、もともと価格が高いと感じられていない商品で供給量が限界まで上がりきっている商品のみであれば、GDPは減少する。
ただし、これは名目GDPの話である。
実質GDPは減少しない。
実際に、AIによる労働代替により低い費用で商品を作れるようになれば、今のままでもそこまで高くないものが安くなり、高価格なものが多くの国民の手の届く範囲の価格になるだろう。そのうち、そういった商品も少なくなり、ほとんどの商品が低価格になるかもしれない。一概に物価の下落も悪いとは言えない。
②自給自足 実質GDP減少
ここでの、自給自足とは、自分で物を作るようになるとか、市場のものに依存しなくなっていくことをさす。
自給自足に近づくと、財・サービスを必要としなくなるため、ものは売れなくなる。
その結果、実質GDPは減少する。
しかし、これは市場という物差しで測れないものが増えたというだけで富は減少していない。
むしろ、今まで市場に依存していたのに、自分で供給できるようになったことにより、生活満足度や能力が向上するため、富が増加しているのかもしれない。
これから、ZEHやロボティクス、AI、3dプリンター等により、自分でエネルギー補給、財サービスの生産が可能となり、今ある最終成果物を市場で取り揃えなくなる可能性が高い。
そうなれば、市場に出回るのは最終生産物を作るための中間生産物ばかりになり、今よりも市場に出回るものの数が減少するかもしれない。
まとめ
GDP減少=悪いではないことがお分かりいただけただろうか。また、デフレ=悪いではないことも紹介した。
GDPとは、一つの指標でありそれだけで良い悪いを判断できるわけではない。だが、それを頼りにしてしまう。これは、ある種、現代人がGDP教に入信しているとも捉えられる。
良い悪いは、どうなりたいかがなければ判断できない上、指標はどうなりたいかを教えてくれない。
日本がこれから経済規模を大きくして、外貨を稼いだり、購買力を高めること、世界に誇れる産業をつくることが本当に目指すべき姿なのか。そうだとすればGDPは指標として適していると思う。
しかし、私はそうではないと思う。そう思うのはGDPが伸びている、世界に誇れる産業がある中国やアメリカがそこまでよい国だとは思わないからだ。
日本が目指すべきは、少ないコストでモノやサービスをつくり、先端技術を駆使しながら、積極的に自給自足することで人々が自立して、自分のやりたいことをやる時間をできる限り持てる経済なのではないか。
その時に指標となるのは、
われわれがどれだけ労働に依存しているか、クビになっても食えるか、海外に依存しているか、短い労働時間でどれだけ必要なものが手に入るのか、無駄な商品を開発していないか。
GAFAみたいな企業をつくる、グローバル化、時代は海外??そんなミーハーなことを語ってる人に考えてほしい。資本主義や企業ってのは普遍的に重要ではない。
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