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障がい者にやさしい街づくりをめざして 株式会社Lean on Me代表取締役社長 志村駿介氏インタビュー<後編>


今回私は、株式会社Lean on Me(本社:大阪府高槻市 https://leanonme.co.jp/ )に伺い、代表取締役社長、志村駿介氏に取材させていただきました。この記事では、現在当社が提供している、障がい者支援に携わる方々向けのeラーニングサービス『Special Learning』や、創業以来の志村氏の想いをご紹介したいと思います。(この記事では、後編「志村氏が歩んできた道・見ている未来」をご紹介いたします。)


↓ 前編はこちら ↓ 


創業前後の志村氏の想い

――Lean on Me創業までの経緯を教えていただけますでしょうか?

小さい頃から、家族のために自分がしっかりしなくてはという責任感を感じ、早く自立しようと考えているような子どもでした。大学に入学し、周りは教員を目指している人が多かったのですが、このまま自分も教員になったとしても家族に何かあったときに助けられる保証はないと考え、経済的にも余裕のある大人になりたいと思い、経営者になる道を考え始めました。そして、母親が障がい者支援の仕事をしていたことや、弟がダウン症であったことから、障がいのある方への配慮・支援の仕方などを社会に伝えていくのが、自分の使命なのではないか、と思ったことが創業の決め手になりました。

――Lean on Me創業前後で、志村氏の想いとして変わったこと、変わらなかったことを教えていただけますか?

恥ずかしながら、創業前は、自己啓発をして自分の理念を貫いていれば自然と成功すると思っていました。しかし、実際には、営業も自らしなければいけないですし、会計や税務などもすべて一人でこなさないといけないので、その点は、創業前とのギャップでした。
ただ、障がい者にやさしい街づくりをしたいという自分の理念は、創業以来全く変わっていないですね。そこは、自分の人生を深堀りして、障がい者支援をしようという使命を感じて創業したからこそなのではないかと思います。

LeanonMe志村社長お写真

今後の展望

――Lean on Meを通して、実現したい社会の姿を教えてください。

 知的障がいのある方の生きづらさは、自分の思いを言葉にして伝えるのが苦手な方が多いということに起因しているため、知的障がいのある方の思いを我々が社会に向けて伝えていき、企業や行政、教育機関の方々をはじめ、多くの方に知ってもらえたら、障がい者にやさしい街に少しでも近づくように思います。
 また、障がいのある方の選択肢をもっと広げていくことも目標にしています。例えば、現状では、知的障がいのある方が「テニスをしたい」と思ったときに「いつかできたらいいね」「できる場所がないよ」などの周りの言葉で、本人の夢が潰えてしまうこともしばしばで、やりたいことを叶えられずにそのまま施設で一生を終える方も多くいらっしゃいます。我々が今後どんどん大きくなれば、テニスクラブに我々のノウハウを入れて、知的障がいのある方もテニスをできる環境が実現する、というように、各業界の方と手を組みつつ、障がいのある方の生きづらさを解消していければと思います。


――志村氏の思い描く社会を実現する為に、Special Learningの他にどのような事業構想をお持ちでしょうか?

 将来的には、親なき後の問題に取り組んでいけたらいいな、と思っています。これまでも障がいのある子の親が自分の亡き後の子を心配し、我が子を殺めて自分も死ぬというケースは珍しくなく、それほどに親なき後の問題は深刻です。自分にとってもこれは身近な問題で、弟は将来的に母が死んだ後どう過ごしていけば良いだろうか、お金の面はどうしていけば良いだろうか、とよく考えを巡らせます。
現在、成年後見人制度はありますが、後見人にお金を横領されるケースがしばしば存在し、またお金がきちんと振り込まれるとしても毎月お金をただ振り込むだけで、知的障がいのある方でお金の数え方がわからない方からすれば、お金をどう運用していいのかわからないという状態であることがほとんどです。ですから、「今月分のお金で〜と〜が買えるけどどうする?」と、こちらがお金の計算をした上で、障がいのあるご本人に選んでいただけるようなサービスも提供できたら、と思います。
 このサービスを実現するには、ご家族の信頼を得ることがとても大切になってきます。現在Special Learningは、全国1400事業所、3.7万人の方に利用いただいるのですが、私たちは全国の施設の職員さんのデータを持っており、例えば、この事業所にはダウン症/自閉症の支援に強い職員さんがいる、という情報を把握できます。そのようなデータをまとめたレポートを施設選びで迷っているご家族の方に提供することも可能です。そういったサービスの提供により、ご家族との信頼関係を築いていけたらと思っています。

――上記のような社会を実現する基盤づくりの為、現在御社が求めている人材について教えて下さい。

なにより、知的障がいのある方の生きづらさを解消するプラットフォームになっていくんだ、ということを本気で考えて本気で取り組んでくれる人と共に働きたいと思っています。また、ベンチャー企業だからこそ、自発的に動き、成長意欲の高い人を評価しますし、テレワーク中心で働くことになるので、報告・連絡・相談という基本的なことをきちんとできる人と共に働きたいと思っています。
また、私達のサービスは福祉の仕事に近いので、ボランティア感覚で応募する方も多いのですが、あくまで私達は株式会社であって利益が出ることで持続的に事業を続けていくことができるので、障がい者支援の部分と利益を生み出す部分についてバランスを考えて行動できる人も評価しています。
採用については、詳しくホームページにも掲載していますので、ぜひご覧ください。(https://leanonme.co.jp/about-lean-on-me/recruit/


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