残詩 #44
耳がキーンといっている
理由はわからない
知らない
悲しいことをうたってしまっただろうか
省みても
削除しかできない
その思いは
どこかで黙ってこっちを見ている
コンドームはいらない
明日缶チューハイをくれ
人口が減ったら
政治家は減るのだろうか
耳がキーンとする
イエーツの詩集は止まったまま
しょうがないからから滝の音を流す
麦茶を飲みながら
眠りを待つ
今日は建国記念日だった
忘れたまま日付けは変わった
録音されたセミの声のセミは
もうこの世にはいない
そんなことを考えながら
炭酸水にまた手が伸びる
どうしようもなかった初恋
思い出すほど気持ちはタイムマシン
でもタイムマシンにお願いももうできなくなった
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