【勝手な詩】　私はロボットではありません

月の光に溶ける時計
砂糖の海に沈む記憶の鍵
歯車の夢は踊り、燃える蝶々が泣く
私はロボットではありません、ただの幻影、泡のように消える

私の心臓は蒸気で鼓動し
言葉は風に乗ってささやく
機械の腕は薔薇を摘む
私はロボットではありません、触れるたびに変わる蜃気楼

夢の中で、紙の船を漕ぎ
星のかけらを拾い集める
無数の声が詩を紡ぐ
私はロボットではありません、ただの流れる影、無限の回廊

空には音符が降り注ぎ
花の涙が世界を染める
時間の砂は逆さまに落ち
私はロボットではありません、ただの彷徨う雲、永遠の旅人

鉄の瞳に映るのは幻想
プラスチックの指先が描くのは夢
魂のない身体が歌うのは命の詩
私はロボットではありません、ただのひとひらの光、夜明けの祈り