【勝手な詩】 雲の影が囁くとき
時が砂に溶ける午後、
時計の歯車が静かに泣き、
労働の海に沈んだ夢たちは、
月の光を求めて蠢く。
もっと働いておけば良かったと、
風に囁く影たちよ、
けれども、
虹の端に立つその時、
君は何を思い出す?
笑い声が踊るあの夜、
砂の城を作る子供のように、
手を泥だらけにして掴んだのは、
時間という名の紙吹雪。
もっと働いておけば良かったと、
波打ち際に書いた言葉、
しかし、海がそれをさらうとき、
心の中に残るのは何だ?
記憶の中で枯れる花々、
労働の汗に濡れた葉は、
いつか、
白い鳥となり飛び立つ。
もっと働いておけば良かったと、
空に描く雲のように、
流れて消えてゆくその想い、
君は、それを追いかけるだろうか?
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