残詩 #49
誰もいない夜
あなたのあなたはどこにいる
僕のあなたは現れない
自分で首を突っ込んで
自分で勝手に傷ついている
やめちまえ
と
言ったアイツが
今や立派な大人になった
「オアイソ」
と
言って
店を出る
呼び出された女に
他の男に会いに行かされる
本当にそんなことがあるんだ
と
僕はまた思い知らされる
疲れたから休む
ごく自然なこと
涙すら出ない夜
あきらめることもできない夜
誰でもいいキミ
僕もそうなってみたいよ
しょっぱいもの食おうか
今夜のシメに
呑み疲れただけさ
ただ単に
限られたことが嫌になって
また明日が
いつも通りやってくるのか
僕ならば
勝手にやるだけさ
そしてまたタバコを吸う
まだ僕は眠らない
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