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いろんな「見る」を使いこなす。

リバーカヤックを教えています。
いつも講習でしっかり練習するのが、「見る」こと。

普段はちゃんと見ているようで、実は見ていない。
カヤックは、不安定な水の上で非日常の状況だからこそ、自分はものごとをどう見ているのかが再確認できるのがいい。

ものごとを見るのは、三つの視点から。
全体を俯瞰で見る”鳥の目”。
細部まで細かく観察する”虫の目”。
流れを読む”魚の目”。
状況によって、いろんな見方ができるといい。

まずは”鳥の目”。
俯瞰して全体を広く見ること。
ボートが不意に動いたとしても、全体像がわかっていたら軌道修正しやすい。
多少のブレでもあわてないし、先行きの不安感もあまりない。

この全体を俯瞰して見るのが、苦手なひとが多い。
特に早く物事が転換するような状況(=川だと瀬の中とか)では、ついつい近くを見てしまいがち。
そうすると判断が遅れたり、誤った判断をしてしまうこともある。

じっくりと詳しく見る”虫の目”。
川の中では、エディラインやボイルなどの水の変わり目の部分。
岩付近の水の動き。
そこが細かく見られるようになると、ボートがどう動かされるのか予測できるので、事前に対処できる。
これは観察すればするほど、微妙な水の動きが見えてくるようになる。

最後に流れ全体を見る”魚の目”。
いわゆる大局観。
動きの傾向がわかると、流れに乗ったり、抜け出たり、いなしたりできるようになる。

早めの判断ができると、それだけ余裕をもって乗り切ることができる。
エディキャッチやフェリーグライドでは、この感覚を持つ。
最終目標を見すえて、逆算する。
最終的にどうありたいか、そのためにはどこにどんな角度でいなくちゃいけないかを、流れを利用しながらのイメージができると、流れとケンカしないでスムーズに動けるようになる。

リバーカヤックは、”鳥の目”、”魚の目”、”虫の目”に気づけて、どれも鍛えられるところがいいんだよね。


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