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奥多摩にみんなの森を作る、”ミナモリ”プロジェクト#1

昨年に続き、奥多摩町の道のない里山に道をつくり、子どもたちが山や川とふれあう機会を増やすプロジェクト、「ミナモリ」。今年の冬も3回にわたって開催することになりました。

”ミナモリ”プロジェクトの目的

このプロジェクトは、ふたつの目的があります。

ひとつは、子どもたちがぶらりと入れる森をつくること。奥多摩町に住んでいても、案外好きなように入れる森がありません。というのも、山林のほとんどは私有地で、立ち入るには許可が必要だからです。
お寺や神社がふもとにある里山は、日常の延長で森に触れることができます。
梅沢地域に山を持つ濱野文夫さんの許可を得られて、この道づくりプロジェクトが実現しました。

場所は、奥多摩町梅田地区にある里山。古くから大切に守られてきたタブノキがシンボルです。

タブノキの巨樹の裏山に、子どもでも入れる道を作っています

奥多摩町の情報誌「ブルーグリーンジャーナル#16」(P8)にも紹介されました。
https://www.town.okutama.tokyo.jp/material/files/group/2/blue_green_journal_16.pdf

もうひとつは、水がめぐる森づくりです。山に道をつくることで、降った雨が土中に水が浸透し、その水が沢から川に流れて海へ行き、立ち上がった雲からまた雨が降る、そんな循環の一部となる森です。

観察して、考える、試してみる

2025年1月12日(日)に、開催しました。大人が7名、子ども(4歳から11歳)が8名参加しました。ほとんどの参加者は、奥多摩町、青梅市西部からでした。

今シーズンは内容を全面的に見直しました。一方的に「教える」のではなくて、自分で考えて、何をやるかを決めて作業をする形に。

まずは、昨年作った道を探索。
さすが青梅&奥多摩っ子。崩れて歩きにくい道、道じゃないところでも、ぐんぐん登れるのがすごい!

昨年つくった道だったところも、道じゃないところも、歩く、歩く。

「歩きにくいと感じたところは?」
「危ないと思ったところは?」
の問いから、
「じゃあ、どうしたらもっと歩きやすくなると思う?」
決まった答えや正解はなくて、自分が感じることを出してもらいました。

まずは感じたことを話してもらってから、作業をはじめます。

午後は段差の作り方を説明しました。
杭を打って、枝をつめて、土を均す。
山の斜面に段ができると、降った雨がしみ込みやすく、土中でゆっくりと動くようになります。

地面に杭が刺さる感覚も、けっこうはまります

その段差を、階段にしたり、路肩としたり、土の流れ止めにしていきます。土を掘ったり、杭を打ったり。

町外からはるばる参加してくださった方も、作業に熱中。何もない山に、道や階段ができていく楽しさがあります。

「土に触れるのが楽しい!」とたくさん作業してくださいました

道づくりに飽きたころ、山の尾根を目指して道のない斜面を上ってみました。子どもたちにとっては、道がないくらいのほうが冒険そのものですね。

年長さんでも、ガシガシ上ってます
いちばん小さな4歳の子も、かなり上まで上って降りてきました

最後は、その日に感じたことをイメージして、画にしてもらいました。

その日に感じたことは、ひとそれぞれ。(みなさんお持ち帰りになって、残った一部です)

次回は2/9(日)に開催

今シーズンは、あと2回開催予定にしています。次は2/9(日)です。
詳細、お申込みはこちらのページから。

次回は、上って、下りて、探検しながら、”自分たちが必要な道”を刻んでいきたいです。目標は山の尾根まで上がること!

目の前の道だけではなくて、降った雨が山に浸みこみ、沢に流れこみ、川につながるイメージがもてるような、そんな体験にしていきたいです。

森に入ることに慣れていって、ぶらりと歩きに来る子どもや、ふうっと息をしにくる大人が増えるといいなぁ。

西多摩新聞に取材していただきました

西多摩新聞に大きく紹介していただきました

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