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乳幼児とコミュニティ

こどもと保護者と保育者と

乳幼児さんと関わって気づくのは、本当に"親御さんのコンディション"でこどもの様子は風見鶏のように変わること。つまり、中長期的に見て、保護者のコンディションが安定していればいるほど、どっしり構えている感じにはなっていると感じられます。
例えば"シンプルに保護者の機嫌がいい"ことが、こどもの生きる力をより促進できたりします。
だからこそ、そこの端境へ保育者たちがしっかり目を向けて、保護者の方々へ丁寧に心を寄せていくことが、育ちのなかで大切だと感じています。

全国的に実施に向かっている「こども誰でも通園制度」を想定すると、今後はよりローカライズされた信頼関係を結べる保育者-保育事業者-子育て支援者が各世帯には必要だと思います。
弊社においては、私が地域で主任児童委員を担うタイミングがあって以降、保育者たちと、保育を"ここまで""ここから"と引ける部分ができたと思います。つまり、保育と子育て支援を分ける、柔和させる等できました。
そもそも保育はイコール子育て支援になっていますが、子育て支援はイコール保育ではありません。地域の独立した支援者たちは、保育以外の相談事業等を提供してくださいます。だからこそ、今後しっかり利活用できるよう、情報提供を保育事業者からも行なっていきたいものです。

人の自己肯定感に繋がる安心感は、そういったローカライズされた信頼関係、言い換えると「安定のコミュニティ」から生まれ、そしてそれが"三つ子の魂百まで"という三歳児ころまでに大切と良いされる部分に寄与されていたんだと実感します。

もちろん研究においても自己肯定感の形成には、こどもが信頼できる大人(保護者、保育者、教師、親しい近隣の方々)や友人と築く「安定したコミュニティ」の存在が不可欠であると報告されています。
特に"肯定的な経験を繰り返すことで、子どもが自分を大切な存在と感じる環境づくりの重要性"を強調しています。

参考研究
主たる養育者との対人的信頼感と自己肯定意識が居場所感
に与える影響

岡山心理学会大会発表論文集

保育の質と子どもの発達の関係
静岡大学学術リポジトリ

保育が持っている2軸、"こどもを預かる"、"保護者の養育環境を見守りながら相談等受ける"ことは、そのような「安定したコミュニティ」だからこそ成立するものです。
しかし、ピクニックナーサリーでも、それ以外の施設でも、その2軸を成立させ続けることはかなり難しいところでもあります。普通の人々が苦労して生きなければならない時代に、型を成立させつつ時代変容を鑑みながらファジーに対応させることは非常に苦労が多いとこです。

こちらについてはまたしっかり書き留めておきたいところですが、ここが今後事業者に求められる大きな柱になるのだと実感しております。
そのために、保育事業者はより地域との連携が強く求められると感じます。

年の瀬、私も色々思い悩むことやら、感じることが多くありました。
しかし日々の保育や自社を支えてもらっているメンバー、外側にいる事業を応援、協働しているメンバー諸氏、何より家族や友人諸氏のおかげで無事に締めることができそうです。

大変お世話になりました🍊
来年も頑張ります。

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