照明計画のオーダー 3つの要点
「照明計画ってどうすればいいの?」
初めまして。
照明器具メーカーでライティングデザインを生業にしおります
gotoと申します。
年間200件ほどデザインをこなしています。
本来、照明計画やデザインは建築家の領域です。
しかし
・照明器具や光源が多様化し勉強しきれない
・LED化が進んだことで今までの光源、器具の知識が使えない
要するに専門家が入らないと進まないのです。
そしてその役割は私たち照明器具メーカーが担っています。
(他に独立系のデザイナーや設備設計という選択肢もアリ)
「ああ、よかった メーカーにお願いすれば安心ね」
が、実は難しいのです。
理由は
・どのような言葉で伝えれば良いか分からない
・そもそもどうすればいいのか誰も分からない
要するに言語化が困難なのです。
「少しでも勉強しよう!→照明器具カタログに4千点もある…
しかも同じような形状に意味の分からないグラフや数字。
違いが分からない
意味も分からない
でも理解しなければ
そうして残業時間が増えていく…
勉強するな!ゴールを決めろ!「人と光の関係性」が鍵
まずはゴールを決めましょう。
決まれば私たちメーカーの専門職が道のりやペース配分を設定します。
そして、3つの要素を抑えればゴールは自ずと姿を現します。
1つ目は「光と時間」
人工照明はここ100年の話なので、それまで脳は太陽光と
お付き合いしていました。
なのでまずは「その行動は太陽の位置で例えるとどのへんか?」を
確認しましょう。
勉強や労働なら昼間でしょう。
くつろいで食事をするなら夕方以降でしょうか。
同じ食事でもパッと食べるのであれば昼の時間帯が多いですね。
2つ目は「光と場」
例として「オフィスに休憩スペースとしてカフェコーナーを設える」という
プロジェクトが発足したとします。
まず一般的なオフィスの照明環境は
日が昇った状態で頭も体も覚醒している時間の光を模しています。
それに対してカフェは
あれ?正反対の照明環境じゃない?
混ぜて大丈夫?
正直、危険です。
「どちらを重視するのか」を示していただければOKです。
3つ目は「そこにいる人にどのような感情を経験させますか?」
全ての感覚情報は「快」と「不快」に分けられる
というのが、脳の仕様です。
私たちが意識する前に過去の記憶と照らし合わせ情報を照会するのです。
ヒトは自然界では弱い方の動物です。
生き延びるため、危険を回避するためこのような仕様になったようです。
まずは安全性の確保と提供が照明デザインの第一の役割です。
「美しい」「かっこいい」はその後になります。
ここからが本題です。
脳は「快」「不快」に対処すべく身体に対して反応を促します。
それらの反応を「情動」とよびます。
一言でオフィスと言っても
「出勤が楽しみなテンション爆上がり」なオフィスもあれば
「より集中し確実に成果が得られやすい充実感Max」を求められる
ケースもある、というわけです。
※怖いとか不安とかはそもそもないだろう…と思うでしょうがお化け屋敷とか劇場型のお店とか稀にあるのです
まとめ
・照明計画、デザインを学ぶのは面倒
・カタログを読み込むのは超面倒
・だからメーカーを上手に使ってね
・そのためにはゴールを設定し言語化しましょう
・3つのポイントを押さえれば自ずとそれが出来ますぞ!