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回文集「くるくる・えぶりでい」10/30

きょう10月30日は「宇宙戦争の日」です。1938(昭和13)年のこの日に、米国のCBSラジオが、オーソン・ウェルズ演出のSFドラマ「宇宙戦争」を放送。火星人が攻めてきた! というリアルな実況放送仕立てに、本物のニュースと思いこんだ120万もの人々が、車に飛び乗って逃げ出す大パニックが発生しました。「皆さん、大変です! 謎の物体が農場に落下し、内部からタコのような姿をした怪物が出てきました! 拳銃のようなものから光線を放ち、悲鳴です! 炎です! 車が、人が、焼けただれ、変形しています!」では回文を!


 リアル、げに!
 飛び飛び、噂!
 死体や!
 タコだ!
 焼いたしさ!
 WOW!
 人々、逃げるあり!

[りある げに とびとび うわさ したいや たこだ やいたしさ わう ひとびと にげるあり]


当時、欧州ではヒトラー率いるナチス・ドイツが勢力を増しており、火星人の襲撃がドイツ軍の攻撃と勘違いされたことも騒動に拍車をかけたのだとか。「ニュースパニックデー」とも呼ばれる日ですが、このパニック、実際は起こらなかったのでは? という疑いもあるのです。全国の警察に膨大な数の問い合わせ電話があったのは事実なのですが、それ以上の行動が見られたという証拠が無いそうで。いずれにしても「史上最も成功したラジオドラマ」と評されるこの番組の最後を、23歳のオーソン・ウェルズはこう締めくくったそうです。「これは大人のためのハロウィンです。今夜の教訓をお忘れなきよう。それでは皆さん、おやすみなさい」。


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