サラリーマンがなんとなく始めた株で1億円達成するまでの話
1億円というのは株を始めたときに遠く意識していた数字でした。
本当にこれを通過点としたいですが、1つの節目なので忘れないうちに自分が辿ってきた道を残しておこうと思います。
この記事は成功談や失敗談を克明に記したものではないので手法のヒントはありません。一個人の投資歴の振り返りになります。
株式投資を始めたきっかけ
きっかけはブックオフでサラリーマンながら1億稼いだという人の本を手に取ったことです。このときは転職活動を始めていた時期で、何か書籍を探していて、ふと目についたのだと思います。
もともと学生時代にパチスロで稼いでいたので、お金稼ぎには興味がありました。
口座開設は2007年2月。なんとなく日経平均が高い気がしてたし、いきなり投資するのは怖いので、ちょっと値動きとか見学してからやろうと思って、役に立たないカブトレとかいうゲームを経験したあと、実際に投資を始めたのは2007年10月。ニトリとインテージ(当時JASDAQ)が最初の投資銘柄でした。
2007年から2013年 総入金395万→789万
2つの銘柄で利益を出し、面白みを感じていた矢先にリーマンショックを喰らいました。売りたくても売れないという経験をしましたが、持ち替えて、何だこれ異常に安くないか?という日産自動車とか吉野家を買ってましたね。
一応当時からPERは見ていて、成長率に比べて明らかに安いような株を見つけて投資していました。投資対象は一貫して小型株ばかりで、その中で少しでも勘が働きそうなIT系や、消費者視点で今後伸びそうな企業に注目していました。
アベノミクスの初動も経験。ゲームに興味があったので国際的に競争力のありそうなバンナムを買って、1年間寝かしておいたら約2倍になった。けど決算を四半期ごとに見ていなかった気がする。
このときは本当に仕事が忙しくて、今となっては当時頑張った自分に感謝しているけど、体力的にもしんどかった。終電で25時すぎに帰宅して御飯食べてそこから株の調べごとをやってたときもあった。そんな生活を友人に打ち明けたことを覚えている。
当時は今よりも情報収集の効率も悪かったし、そんな生活は長く続かず…
1ヶ月毎日タクシー帰りの月があり、これはもう体力的に無理だと思って株を一旦やめることに。
安心して寝かせられる銘柄は何かな?と考え、14年の1月からNISAも始まるし、個人に人気の出そうな優待があって、業績も安定している株に全部移すことにしました。
銀行に置いとくよりはよいだろうくらいの気持ちで選んだのは伊藤園の第1種優先株。(優先株は普通株式よりも配当金が高い)
2014年から18年 何もしない5年間
NISAが始まった頃はたまに伊藤園の株価だけ確認をしていたけど、そのうちに、何も見ないという日々が続きました。
これは反省ですが、引っ越ししたのに証券会社への住所変更届けを怠っていたり、郵便局に持っていかないといけない配当金通知の郵便物も見ていなかったので、配当金を何度か取りこぼしました。
それくらい株に使う時間が0の月日が続いた。
この5年間における売買は、17年に車の買い替えで伊藤園の一部を売却し、200万出金しただけです。
18年の12月には東証に何とかショックと呼ばれるものがあったようですが、当時も何も見ていないので知る由もありませんでした。
2019年 twitterとの出会い
twitterは仕事の関係でとりあえず2010年にアカウントだけ作ってたんです。そのあと何もしてなかったんですが、たしか2019年に2chまとめ速報からある画像がきっかけでtwitterに飛んできたんですね(お尻の素敵なグラドルなんですが)。
それがtwitterを見るようになったきっかけです。
同年、優待目的で持っていたジョルダンがS高したのを知り、それで株を見出しました。そこで初めて株の情報が色々出回ってるんだなーと知ったわけです。
でもtwitterで人気の銘柄には身構えて接していて、なおかつ見てる決算もとても少なかったので、パフォーマンスは悪いままでした。
2020年から現在 コロナ禍で在宅勤務を開始
コロナ禍で在宅勤務を開始。間違いなく転機はこれです。2月にはもう在宅勤務が始まっていました。
それまで、職場で株のアプリを見ることなんて1日に1回もなくて、朝の電車の中でも株なんて見てなかった人間が、急に株をやるようになりました(なんでだろう。。。)
2020年 800万→1,962万(最大時3,325万)一発屋
コロナショックは普通に喰らいました。
このときは持ってた銘柄が少なかったせいか、今では不思議なくらい大胆な切り替えができていて、一旦ノーポジにすることができた。
そして3月13日の逆張りが見事に決まり、3月をプラスで終えることができました。
そして7月に集中投資が実を結びます。資産比で154%入れていたみたい。
3か月後の10月にもおかわりがありました。
PR TIMESへの集中投資で増えたが故に一発屋を誰よりも自覚していたわけですが、今もなお磨き続けている投資手法を試してみて、成功体験を得たのは大きな財産です。
ちなみに信用取引口座はこの年の3月に開設しました。コロナショックのときに空売りできない自分が悔しかったので。
最初はロングを現物、ショートしたいときに信用を使うというルールで始めたのですが、どうしてもフルベットしたい銘柄があって、そこで成功した結果、脳が焼かれて今に至ります(※現在も治療中)
10月に代用振替というパンドラの箱を開けてしまい、新興銘柄の2階建て状態に。直後、ファイザーワクチンショックで最大3,300万あった資金が年末には40%以上溶けてゲッソリして終わりました。
2021年 1,962万→1,790万 株を舐めていた
放置して増えたらいいなの思考がまだ強かった頃。
しかし残念なことに放置投資していたのは弱い銘柄で、決算ごとに強い銘柄に入れ替えることをしていなかったから、当然のようにマイナスで終わりました。
信用で塩漬けとか、やっちゃいけないことをやっていた時期が長かった。保証金率30%未満の日も結構あって、決算期(5月)に何もできない(売買すると不足金が出る)、だから決算も見ないという悪循環を生じ、よくこのマイナスで済んだなと思う。それくらい酷かった。
資金管理の酷さに加えて、見てる銘柄もやっぱり少なかった。いい銘柄にたどり着けていなかったのは、結局はそこだと思う。
年マイナスで終わったのは相当悔しくて、パフォーマンスが良い人の思考を参考に、自分の頑固な考えを改めようと思った。そして幸い、twitterには参考になる凄腕投資家がたくさんいた。
年末には凄腕の真似をして自分の取引の振り返りを行い、どういうことをしたときに負けているのかを認識した。
そしてそれを1年間固定ツイートに残すことで、負けパターンの売買をやめることを誓ったのでした。
2022年 1,790万→3,631万 追証からの復活
1月に初の追証。グロース逆風相場のときにレバかけて持っていた銘柄が2つあり、魔神の斧2つとかふざけていたんですが、自信があるし決算が近いからと言う理由でそれだけは頑固に持ち続けていたんですね。そしたらエラいことになった。
運用資産は900万円を割り込み、そこで200万の追証です。
精神的にも落ち込んで、銀行口座の預金を取り崩すくらいなら、株で勝っている今のうちに全部決済して引退しようかと悩んだ。
幸い週末に考える時間がたっぷりあり、強制決済確定の数分前の入金で追証を解消しました。そしてその後の地合いに救われて生き残っています。
もうあんな事態にならないようにしないといけない、と強く思いました。
相変わらず見ているセクターは少なかったけれど、グロース銘柄の中では割りと良い銘柄を良いタイミングで買えていたので、それらが見直された8月以降は好調で、8月でプラ転しそこから2倍に増えました。
また、8月以降はロングとショートの比率にかなり気を使うようになったので、安定感も出ていたと思います。
8月に何があったかというと、良い本との出会いがありました。凄腕がオススメしているのを見て、順張りで買えない自分を変えようと思って手に取った本です。
読んでみると、年始に資金管理に失敗した自分にちょうどよい本であり、柔軟な心構えを学んだ。
あと気のせいかもしれないけど、この本のお陰でスイングが上手になった気がする。なんというか、肩の力を抜いたスイングです。
2022年も自分の売買を振り返っていて、その時の記事はこちら↓
2023年 3,631万→1億到達
2023年の振り返りは年末にする予定ですが、今年は投資来初めて複利の効果を実感した年であり、これは今後も強く意識していきたいと思っているところです。
株に使ってる時間と見ている銘柄は去年よりも確実に増えていると思う。
以上、これまでの振り返りでした。
これから株式投資を始める方へ
ご覧の通り、私の場合は株を始めた当初からいろんな銘柄見て、比較してとかやっていたわけではなくて、株探とか見るようになったのも、株を再開した2019年からです。
大した経験もない若輩者がこんなことを書くのはおこがましいかもしれませんが、私の経験をもとに、初心者の方に特に気をつけてほしいことを2つほど書いて終わりにします。
信用取引のリスク
信用取引については信用使い自ら警鐘を鳴らします。仕組み自体、最初は難しいものだし、初心者でも簡単に信用口座を開設できてしまうところが恐ろしいです。
負けてる人が使うと負けが加速し、借金を負うリスクを孕んでいますので、これは友人にも言っていますが、信用投資をするなら年間トータル勝ちを3年継続してからにしましょう。
私は損切りが下手くそでガチホ体質だったので、何度も痛い目に遭いました。3年連続勝っていて、いろんな相場を経験し、かつ損切りもスパっとできるような人なら、上手に使いこなせるはずです。
何が言いたいかというと、屍の上に立っているような生存者のマネをして、いきなり初心者がリスキーなことをやるのは大変危険、ということです。
株の実力って一朝一夕で身につくものではなく、凡人は成功と失敗を繰り返しながら地道にやっていくしかないと思うんです。私はいまでもその試行錯誤を続けていて、まだまだ改善の余地があると思って取り組んでいます。
twitter との付き合い方
株をやる上で今やtwitterは欠かせないツールだと思います。ですが、どう使うかは非常に大事で、使い方を誤ると、仕手株の養分になったり、高額かつ眉唾物のサロンやスクールに誘導されたりするリスクもあります。
情報の真偽を見定める目を養う必要がありますが、これは株の実力がつけば、自ずと誰が本物で誰が偽物かわかると思います。
それから最初は情報発信も大事だと思います。情報発信することで、投資仲間が見つかるはずです。何も発信しないと、切磋琢磨し合える仲間と意見を交わす機会もなかなか訪れないと思います。
以上が、初心者の皆さんに気をつけてほしいことでした。
長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。