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Photo by
inagakijunya
大袈裟かもしれないが、それは何かの暗示だと信じている/水晶体に映る記憶
あの日トンボが伝えたかったこと、とは
夜の散歩から帰ってきたある日のこと。
自宅玄関の真ん前に、季節外れのトンボがとても苦しそうに倒れていた。
その子は羽が破れて、体もボロボロ。
もう助かりそうにないが、勝手に移動させてしまうのも違うと思ったし、
人に踏まれない位置にはいるので、そのままにした。
翌朝、恐る恐る玄関ドアを開けると、そこには何もいなかった。
ボロボロだった羽のかけらすらも。
私はなぜだか胸騒ぎがして、遠い北の街に住む祖父に電話した。
「ああ、じいちゃん?ひかりだけど、体調大丈夫?」
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