夜ご飯は、どうしようか?
朝。寒さに震えながら、家を出た。
今日はバイトも、サークルも、飲み会の予定もない。久しぶりにふつうの平日がやってきた。
「夜ご飯は、どうしようか?」
「冷蔵庫で待っている、チキンを使ってあげたいね」
「この前つかみ取りしたニンニクも、使っちゃいたいな」
思いついたことをポンポンと、彼に投げつける。
・・・
帰り道。待ち合わせ場所まで走っていくと、案の定先に着いている彼。
「おまたせしました」
息を切らせながら、寒い中待っていてくれた彼に声をかける。
「そういえば、チキンとニンニクのレシピ、探してみたよ」
息切れして、何も話せない私を笑いながら、彼が言う。
彼が探してくれたレシピなら、絶対おいしいなと確信して、夜ご飯が楽しみになる。
寒いけど、あったかい帰り道。
ふつうの夜って、とっても好き。
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